80スープラは自分にマッチする唯一無二の1台なんです
GRはヘリテージパーツなどを発売することで、過去に発売されたトヨタ車を救う活動を行っている。その窓口になるのが「GR Garage」だ。今回は、GR Garage Netz 群馬 G’SPiCEに通うユーザーに、トヨタ車に乗り続ける理由などを聞いてみた。
(初出:GR magazine Vol.07)
パワフルなエンジンに一瞬にして虜になった
内田雅之さんのJZA80「スープラ」は、1996年式。グレードはRZ‐Sで、オプションの17インチホイール&大型ブレーキ(RZと同仕様)を装備する。新車で購入し、走行距離は41万kmを超えるワンオーナー車だ。
それ以前は別メーカーのスポーツカーに乗っていたが、NAエンジンにパワー不足を感じ、大排気量ターボエンジンを求めて80スープラを購入したという。その期待通り、低回転域からトルクフルなエンジンは、内田さんを一瞬にして虜にした。
もともと内田さんはエンジンを回して乗るタイプではなく、ワインディングでも4000回転以上でドライブすることはほぼない。それだけに、常用域でのトルク特性に優れた80スープラは、まさにベストマッチなスポーツカーだったのだ。
80スープラを手にして以来、気になる新型車はあったものの、売却することは考えずに、今でも現役で走り続けている。その思い入れは強く、
「現実的に購入できる価格帯で考えると、自分にとって80スープラを超えるクルマがなかった」
と語っていたほどだ。ただし、新車で購入してからすでに27年が経過している。旧車に分類されるようになったクルマを維持し続けるのは、決して簡単なことではない。
内田さんが言うには「クルマが丈夫なので、幸いにも大きなトラブルは起きていません」とのことだが、それでも手に入る純正部品はなくなりつつある。ヘリテージパーツでヘッドライトは新調したものの、シートベルトは経年劣化が進み、フロントドアに内蔵されたスピーカーは壊れたままだ。
もう1台の相棒としてA91をオーダー済み
それでも80スープラを手放すことは考えていない。メンテナンスというよりもレストア作業に近くなっていくが、今後はブレーキキャリパーを新しくするなど、これからも乗り続けるためのメンテナンスを、GRガレージ・ネッツ群馬ジースパイスとともに取り組んでいく。ちなみに内田さんは、もう1台の相棒としてA91を購入済み。新旧スープラの2台体制でカーライフを楽しんでいくとのことだ。