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バブル前夜「ブルドッグ」と呼ばれたホンダ「シティターボ2」はニュースにあふれていた! オバフェンがカッコよすぎでした【カタログは語る】

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎七生人

  • サスペンション系も当然ながらターボ専用だった
  • インテリアでは専用バケットシートの採用を始め、370mmの小径スポーツステアリング、液晶式ターボグラフィックメーターを備える専用メーターを装備
  • 国産車初のゼロリフト(揚力係数CL=0)を達成したスタイルは、パワーバルジ、幅広いモールを始めとした専用デザインだ
  • ボンネット上のパワーバルジもより大型化、前後のブリスターフェンダーの張り出しはコンパクトボディをより力強く見せていた
  • インテリアについては、バケットシートが前後・左右からすっぽり腰をホールドする
  • ボディカラーは3種類用意された
  • スペックは最高出力が110ps、最大トルクは16.3kgmへと、元のターボに対して高められた
  • ボディサイズは最初のターボに対して全長+40mm(3420mm)、全幅+55mm(1625mm)、全高-10mm(1470mm)
  • メーターはグラフィックターボメーターを中央に据えた専用のデザインを採用
  • スピリット201の技術がターボIIにも落とし込まれている
  • 1983年10月にデビューしたシティ ターボII
  • 「100psハイパーターボ」と呼ばれたCVCC水冷直列4気筒OHCターボエンジンのスペックは最高出力100ps、最大トルク15.0kgm
  • 「シティは、ニュースにあふれてる。」がキャッチコピーだった

ズバ抜けた高性能ぶりをアピールした

「シティは、ニュースにあふれてる。」これは初代ホンダ「シティ」が198111月の登場時から使っていたカタログコピー。だがこのコピーに偽りなし……といったところで、毎年、何かしらの新規バリエーションを登場させては話題を提供、まさにファンの目と気持ちを離させないニュースで我々を楽しませてくれた。

国産車初のゼロリフトを達成したスタイル

そんな中でもひと際注目を浴びたのが「ターボ」だった。当時の国産車といえば、1979年の「セドリック/グロリア」を皮切りに、各社からターボ車が続々と登場していた時期。その中でホンダにとって4輪車初のターボ車だったのが、1982年9月に登場したこのシティ ターボ。当時、筆者も登場直後に撮影で実車に乗ったが、フル加速でトルクステアも辞さない超過激なふるまいに舌を巻いたのが懐かしい。

「100psハイパーターボ」と呼ばれたCVCC水冷直列4気筒OHCターボエンジンのスペックは最高出力100ps、最大トルク15.0kgm。これはノンターボ比で出力、トルクともに実に50%アップ、リッターあたりの馬力は81.2ps/L、馬力あたりエンジン重量は0.96kg/psと軒並みケタ違いの数値というものだった。

さらに加速性能は0-400mが16.3秒、0-100km/hが8.6秒(いずれも2名乗車時ホンダ測定値)、パワーウエイトレシオは6.9kg/ps。ターボチャージャーについては乗用許容回転数1万8000rpmでありながらも当時の表記によれば10モード燃費18.6km/L、60km/h時燃費27.0km/Lとし、当時のターボ低燃費第1位でもあるなど、シビれるようなスペックを打ち出していた。

もちろんベースに対して90%以上の部品が新設計だったというエンジン本体には、新技術もふんだんに投入。さらに軽量化も徹底し、たとえば赤いヘッドカバーはスチールの約3分の1、アルミと比べても約2分の1というマグネシウム製。エアクリーナーは当時、日本初だったオール樹脂製を採用するなどした。ターボチャージャーについてはIHI製の50mm小径を採用、軽量化とレスポンス(ターボラグの小ささ)を求めていた。

サスペンション系も当然ながらターボ専用。前後ストラットの4輪独立懸架をベースに、プログレッシブコイルスプリング、高剛性中空スタビライザーなどを採用。クラス初のフロントのベンチレーテッドディスクブレーキ&セミメタルパッド、165/70HR12スチールラジアルタイヤもクラス初の標準装備のひとつ。アルミホイール、スチールホイールともにリム幅は4.5J。

国産車初のゼロリフト(揚力係数CL=0)を達成したスタイルは、パワーバルジ、幅広いモールを始めとした専用デザイン。インテリアでは専用バケットシートの採用をはじめ、370mmの小径スポーツステアリング、液晶式ターボグラフィックメーターを備える専用メーターを装備した。

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