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29年前に手に入れ10年休眠させていた「AE86」を復活! 独特の楽しさは唯一無二の存在です

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TEXT: 鈴木明秀(SUZUKI Akihide)  PHOTO: 木村博道

  • カローラレビンのオーナー齋木秀明さん
  • エンジンは4A-GEのまま、AE92後期のピストンを組み、264度/256度のカムを装着
  • エンジンは、何度かオーバーホールし、現在の走行距離は16万kmをオーバーしている
  • スポーツ走行のために、タワーバーを装着して、足まわりを強化
  • 走行距離のわりには、良好なコンディションが保たれているインテリア
  • 助手席のシートやドアの内張のコンディションがいいのは、取り外して保管していたからだ
  • フロアカーペットを取り払っていることやロールケージを組んであるのは、ジムカーナに参戦の名残だ
  • ドアパネルもキレイに保たれている
  • リップスポイラーも含め、エクステリアのコンディションも上々
  • ホイールはTE37をチョイス。サイズは前後とも14×7J+0。タイヤはAD08Rネオバを履き、こちらのサイズは185/60R14となっている
  • 排気系はRS-Rのタコ足に、フジツボ製のマフラーを組み合わせている。車検適合ながら、ボアアップ&ハイカムのサウンドは迫力十分
  • 前期レビンのクーペを選んだのは、たまたま手頃な値段で買えたから。それでもその出会いは、いまでも続いている。まさに運命の1台といってもいい
  • サスペンションはTRDのショックを使い、バネはフロントがスイフト製
  • リアはテックアート製を組み合わせている
  • フロントアームは純正
  • リアのアームはクスコ製
  • 純正らしさを重視したチューニングを施しているのがポイントだ
  • AE86カローラレビンのオーナー齋木秀明さん

ずっと手放さなかったのはAE86を大好きだから

GRはヘリテージパーツなどを発売することで、過去に発売されたトヨタ車を救う活動を行っている。その窓口になるのがGR Garageだ。今回はGR Garage Netz 群馬 G’SPiCEのユーザーに、トヨタ車に乗り続ける理由などをお聞きした。

(初出:GR magazine Vol.07)

29年前に購入してモータースポーツに挑戦

高校生の頃から「レースに出てみたい」という思いを抱いていた齋木秀明さんは免許を取得後、ドライビングテクニックを磨くための手頃なFR車としてAE86を中古で購入。それが今から29年前のことだった。

購入後にサスペンションやブレーキパッド、そしてデフなどを組み込みつつ、AE86ではジムカーナに参戦。それと同時期にヴィッツカップにもチャレンジし、念願だったモータースポーツを謳歌。しかし次第にAE86以外でのモータースポーツ活動が主体となり、11年前にAE86の車検を切ることに。

それでもAE86を手放すことは考えなかった。その理由はシンプルで、AE86が好きだから。もちろん初めてのマイカーという思い入れも少なからずあるが、なによりAE86というクルマが大好きだというのだ。

AE86を超える存在は現れなかった

実際、AE86を休眠させた後いろいろなクルマに乗ったが、イマドキのクルマにも楽しさはあるものの、どれもAE86の魅力には敵わない。AE86には独特の味わいがあり、他にはない楽しさと世界観がある。であれば、もう一度AE86で走ろうと考えて、2022年にGR Garageネッツ群馬ジースパイスでメンテナンスし、再び車検を通したのだ。

齋木さんは久しぶりに乗ったAE86のことを「遅い」と表現していたが、決してそれはクルマのことを悪く言っているわけではない。「操っているとワクワクしてくる。スピードが出ていなくても、AE86は走っているだけで楽しいクルマ。これからもAE86を手放すことはない」とも語っていたからだ。

今後は純正で手に入る新品パーツはすべて交換し、コンディションを維持していくつもりだ。ただ、保管しておいた内装パーツのいくつかを紛失したようで、できればヘリテージパーツで展開してほしいとのこと。前期型レビン(クーペ/GT-APEX)のため望みは薄いかもしれないが、淡い期待を抱きつつ、これからもAE86とともに走り続ける。

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