はじめて買った愛車は7年を費やして完成
18歳でクルマの免許を取ってはじめて買ったクルマが、このトヨタ GRX120「マークX」だったと話す俊幸さん。最初はイジるつもりはなかったが、興味本位でVIPカーイベントを見に行ったことをきっかけにドレスアップカーの世界にのめり込む。そして、負けず嫌いの性格から、次第にドレコンナンバー1を目指して愛車マークXのドレスアップ化のスタートが切られた。
他人とかぶらないカスタムにぴったりなマークX
自分が思い描く理想のクルマを目指してアップグレードを楽しむことがドレスアップカーの醍醐味。だが、俊幸さんの場合は、その目標をドレコンイベントで勝つことと決めているため、他人と被らない特別な1台を目指してカスタムに励んだ。
VIPカー業界では、「クラウン」やレクサスが人気だが、俊幸さんの愛車はほとんど見かけないマークXだ。ベース車として珍しく、じつはこの時点で大きなアドバンテージを持つ。ちょっとイジっただけで目立てるという利点がある。
ドレスアップのテーマは、ポン付けパーツでまとめるのではなく、いかに作り手のこだわりが伝わるようにインパクトを与えるかを意識しながら製作。そのため、あたり前の専用パーツを使うのではなく、ひと手間、ふた手間かけた作り込みをマークXに施す。
おとなしいマークXの顔をイカつく変身
エクステリアの注目ポイントはバンパーにある。見た瞬間にわかると思うが、このマークXの鋭い表情はフツーではない。詳しく話を聞いてみると、フロントバンパーは、V37「スカイライン」用を流用していたから驚きだ。いったいどうやって取り付けているかといえば、大型ダクトの形状がお気に入りだったので、バンパー取り付け部から半分以上をカットし、純正バンパー位置にマウントできるようにエイムゲイン製エアロを用意してニコイチにして製作。現車合わせのノープランで、頭の中でイメージ通りのみで加工を進めたわりには完成度が高かったと話す。
V37スカイラインのダクトを流用し、センターをえぐる造形にすれば、マークXのおとなしい表情がカッコよくなりそう……そんなノリでワンオフエアロ製作に挑んわけだが、実際にやってみると驚くほどイメージ通りの出来栄え。
製作途中で、ヘッドライトの変更も考えたが、そこまでやってしまうとマークXらしさを失ってしまうと判断し、純正状態をあえてキープしている。