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開催地非公開の「福岡キューマルミーティング」に潜入取材! オジサン世代は懐かしく若者世代は新鮮な世代を超えたイベントでした

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TEXT: 酒寄俊幸(SAKAYORI Toshiyuki/gasgraphix)  PHOTO: 酒寄俊幸(ガスグラフィックス)

  • 90ミーティングイメージ
  • 日産パイクカーの元祖パオは1989〜1991年に販売。ラシーンは1994年登場のクロスオーバーSUVだ
  • 一般市販車でバタフライドアを採用したトヨタ セラ(1990〜1996年)。こちらは鳥取県境港の非公認自称ご当地ヒーロー、イワシマンの愛車
  • SRエンジンを積んだ90年代の日産スポーツカーと言えば、シルビア(5〜7代目)と180SXの二択だった
  • 90年代のトヨタは、ソアラ(2代目)やスープラ(初代)のように、GTカーが人気だった印象が強い
  • 各地から集まったスープラ(初代)オーナーたち
  • ノーマルの日産ローレル(7代目)とカスタムされたダットサントラック(9代目)が同じ会場に並ぶのが、このイベントの魅力
  • ダイハツ ミラウォークスルーバンと、ホンダ アクティトラック(2代目)も仲良く並ぶ
  • マツダ車は、RX-7(2〜3代目)、ロードスター(初代)、ルーチェ(5代目)が参加した
  • 日産スカイライン(10代目)のアゲ仕様を発見! この独創性に脱帽だ
  • 最終型となったトヨタ セリカ(7代目)。ショートオーバーハングデザインは独特でかっこいい
  • 軽自動車もスズキ アルトワークス、スバル ヴィヴィオなど希少車が来場
  • ビンゴ大会に提供された貴重なチョロQ。こんなレアアイテムを惜しげもなくプレゼントした参加者に拍手
  • クルマだけではなく、貴重な当時物グッズもたくさん見かけた。今井美樹がイメージキャラを務めたのは、ホンダ トゥデイ(初代)だ
  • ハセガワのプラモデルは、シビックSiR II。ビンゴ景品もキューマルにこだわる
  • 参加者投票により、今年のキングオブ90’sはY32シーマのオーナーが受賞した
  • ダイハツ ミラジーノとホンダ ビート。対極なデザインテイストだが、どちらも90年代のクルマ
  • スバル サンバーの当時物福祉車両というレア車。スーパーリフトという純正オプション仕様だ
  • ホンダ勢はVTEC搭載のスポーツ系からプレリュードなど、多彩な顔触れが集まった
  • お待ちかねのビンゴ大会。来場者が景品を持ち寄り、それを全員で分け合うというスタイル
  • ボンネットを開けて展示していたVTEC勢。チューニングメニューを見ることができるのが、ファンには嬉しい
  • ホンダZ(2代目)とスズキ ジムニー(3代目)は、どちらも1998年から製造されたキューマル車
  • 当時仕様でまとめた日産セドリック(7代目セダン)とシーマ(2代目)のVIPセダン
  • 美しい仕上がりだったホンダ プレリュード(4代目)。最近ではなかなか見かけないレア車に巡り合えた素敵なイベントだった
  • 企業ブースとして出展していたアライメント専門店「16studio」の菊池さんは、ネットで見つけたという90年代イメージのTシャツで参加。描かれているのはドラマ「101回目のプロポーズ」
  • トヨタ セルシオ(初代)やアリスト(初代)は、令和の時代でも圧倒的な存在感で輝く
  • 日産勢も懐かしのキャラバンなど多様なキューマル車が来場し、イベントを盛り上げた
  • トヨタ マークII(6代目)をはじめ、90年代のトヨタ3兄弟も来場

東京からの参加もいるほど大きなイベントに!

1990年から1999年に生産された車輌のミーティングということで、その名もズバリ「キューマル」。当時はバブルの影響もあり、自動車メーカー各車がそれなりの予算と威信をかけて、さまざまな車両を開発してきた。それゆえ、なぜこんなものが? と今では考えられない車両など、個性豊かな車種にあふれていたのだった。ここに登場するクルマを見て、「懐かしい〜!」と声を挙げた方はおそらくアラフィフから上の世代だろう。「これはなに?」と新鮮さを感じた貴方は、ここに並んだ各車と同じ世代なのだろう。2023年9月24日(日)に開催され、老若男女を楽しませてくれた「福岡キューマルミーティング」の模様を、ここでお楽しみあれ!

きっかけは、SNSからの情報発信だった

まず先にお伝えしておきたい。参加者が、予想以上に若いのだ。参加台数145台のうち、半数とは言わないまでも、20〜30代のオーナーが多い印象だった。この福岡キューマルミーティングは開催場所が非公開のため、会場にいるのは基本的に参加者とその同乗来場者のみ。それにもかかわらず、若い人が多いということは、いかに「キューマル」車に興味を持つ若手が多いか、ということだ。これに関しては、運営スタッフリーダーがこのイベントを開催することになった経緯を、このように教えてくれた。

「私が初代ミラジーノを購入して、免許を取った頃にやっていたようなカスタムを施してX(旧Twitter)にアップしていたら、若い世代の皆さんの反響が大きいことに気づいたのです。私もクルマ好きなので、年齢性別関係なく90年代のクルマに乗った皆さんと会ってみたい、というのがきっかけでした。そして、今から4年ほど前。8台ほどのプチオフ会を開催したのです。

実際にお会いしたオーナーさんたちは、90年代をリアルに体験した私たちよりも知識や情報量が豊富でビックリしました(笑)。逆に、若い方々はその時代を未体験のため、私たちのような体験者の実話にとても興味を持ってくれたのです。このプチオフ会の模様をX(旧Twitter)で報告したところ、反響が大きくて。とくに20〜30歳代の皆さんが興味を持ってくれた印象がありましたね」

その結果、「キューマル車のミーティングを開催してほしい」という声も大きくなったことから、2021年に初めてミーティングを開催。そのときも予想以上に参加希望台数が集まってしまったことで、公式に場所を借りて、非公開イベントとして第1回を実施したのだそう。そして、2022年の2回目に続いて、今年が3回目の開催となったのだ。

若いユーザーに愛されるキューマル車

今年の参加台数は145台。イベント名は「福岡」だが、東は埼玉県、西は熊本県からやって来た。車種も、日産は「180SX」、「シルビア」、「スカイライン」、「フェアレディZ」といった定番スポーツカーから、「セドリック」、「グロリア」、「シーマ」と大人気のセダンまで多数。その中に、「セフィーロ」や「パルサー」、「レパード」、「ローレル」がちらほらとおり、珍しいところでは「キャラバン」の参加もあった。

トヨタも、スポーツカーでは「スープラ」、「ソアラ」、「MR2」、「セリカ」など。そして、「セルシオ」、「クラウン」、「チェイサー」、「マークII」、「クレスタ」、「アリスト」、「カリーナ」などのセダン系。さらに、「セラ」、「カルディナ」、「カリーナED」といった、レア車も登場した。

セルシオやアリスト

その他のメーカーでは、ホンダは「プレリュード」、「アコード」、「インテグラ」、「S2000」、「アスコットイノーバ」、「トルネオ」。マツダは「RX-7」に「ルーチェ」、「ロードスター」。他のメーカーでは、ダイハツ「シャレード」、スバル「レガシィ」。Kカーでは、「トゥディ」、「サンバー」、「ビート」、「ワゴンR」、「ミラジーノ」、「ヴィヴィオ」、「AZ-1」などが集結した。

こうして車種を明記しているだけでも、誰もが知っている有名車から、存在を忘れていたようなレア車まで、バリエーション豊かな145台が集まったことになる。しかも、車種のジャンルで区分けしても、正統派スポーツカーからドリフトなどの走り屋系、純正ルック重視のオールドタイマーなセダンからVIP、そしてミニバンにKカーと、とにかくカスタム&チューニングのジャンルも幅広く集まっているのがとても印象的だった。

車種別ではレア過ぎて台数が集まりにくい。でも、「キューマル」という幅広い括りであれば、たくさんのオーナーに集まってもらえる。

「90年代のクルマ好きが同じ場所に集まって、皆さんで楽しんでもらえるのが一番嬉しい」

という主催運営スタッフの皆さんの思いは、間違いなく来場者に届いていると実感できる車種ジャンルの広さだった。

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