チューリッヒの販売パートナーとコラボ
ベントレーの特別生産部門である「マリナー」の勢いが止まらない。今年に入ってから、ベルリン、ツーク、ブカレスト、ローマ、コペンハーゲンの正規代理店とコラボした特別限定車を生産している。今回のベントレー・チューリッヒとのコラボではどのようなクルマを作ったのであろうか。
特別色の「ベントレーマリナー100周年コレクション」
ベントレーモーターズは、チューリッヒの販売パートナーであるシュモール社(Schmohl AG)の100周年を、4台のラグジュアリーカーで祝った。この100周年記念コレクションは、ラグジュアリーSUVの「ベンテイガ S」、4ドアセダンの「フライングスパー スピード」、グランドツアラーの「コンチネンタルGT スピード」と「コンチネンタルGTC スピード」の4台のベントレーモデルをベースにした特別車。どのモデルも、ベントレーのパーソナライゼーションおよびビスポーク部門であるマリナーによって、英国クルーで手作業により製作されている。
今回の100アニバーサリーコレクションのために、マリナーは新しいスレートブルーメタリックのエクステリアペイントと、それにマッチするスレートブルーメタリックのスタイリング仕様を開発した。
現在、ベントレーではコンチネンタルGTのために標準で95色のエクステリアペイントを用意している。この中で最も多いカラーはブルー系で20色の中から選択できるが、それでも希望が叶えられない顧客のためには特別なカラーを作成する。今回のスレートブルーメタリックもそれにあたる色となる。明るさを抑えたブルーはブルークリスタルとダークサファイヤの中間色のような色で上品な輝きを放っている。
ベントレーらしいラグジュアリーな仕上がり
今回の「ベントレーマリナー100周年コレクション」にはパーソナライズされた「100」のウェルカムランプを装備。フライングスパー スピード、コンチネンタルGT スピード、コンチネンタルGTC スピードにはトランクリッドスポイラーも装備されている。
キャビンは、コニャックのメインハイドとベルーガのセカンダリーハイドが使用され、ダイヤモンドキルトのコントラストステッチが施されている。また、ダッシュボードとドアはピアノブラックとコッパーストーンの2色仕上げで、ブライトワークにはダイヤモンドローレットが標準仕様となりベントレーらしいラグジュアリーな仕上がりとなる。
この100周年コレクションはスイスでベントレーの正規販売店であるSchmohl AGの100周年を祝ったモデルとなる。これは100年前の1923年は奇しくもベントレー3リッターモデルがブランドとして初めてル・マン24時間レースに出場し、ファステストラップを記録した年と重なる。この特別限定車によって両者の関係が更に深まってゆくことだろう。
AMWノミカタ
ここのところディーラー限定車を積極的に販売しているベントレーは、マリナーのリソースをメーカーを超える発想でディーラーが使いこなしているようだ。マリナーはよく「お客様のインスピレーションは無限大」という言葉を使っている。その無限大のインスピレーションを実現する力をメーカーが持っていることに驚く。今回はチューリッヒの特別限定車だったが、日本でもこのような素敵な限定車が発表されることを期待したい。