マセラティ・コルセ(MC)の超限定モデルが登場
マセラティは、サーキットを走るために生まれ、公道を走るために育まれたスーパースポーツカー、「MC20」の初の限定モデル「MC20 ノッテ」を発表した。世界限定50台の特別なモデルを紹介しよう。
マセラティのV6 ネットゥーノ エンジンを搭載
スーパースポーツカーのブランドがレースについての関わりを持ち出したとき、ほとんどの場合はクラシックやヴィンテージの領域にある話から始まる。そんなクルマが現存したとしても、ミュージアム保管でエアコンの利いた室内に説明書きとともに展示され、実動する姿は映像で紹介される。エンジン音を聞くとすればそれはフェスティバルであって、幸運にもその末裔を所有できる者がいたとしても、エンブレム以外共通点を見出すことは難しい。もちろん技術の進化も甚だしく、そんな思いを期待すること自体がナンセンスかもしれないが、ここに登場したマセラティの限定車は、そんなテイストとは一線を画している。
2023年11月9日、モデナにおいてマセラティは、サーキットを走るために生まれ、公道を走るために育まれたスーパースポーツカー、MC20の初の限定モデル「MC20 ノッテ」を発表。MC20 ノッテ・エディションは、記憶に鮮明なGTカテゴリーをはじめとした現代のサーキットを席巻したクルマそのものと言ってもいい、大胆なスピリットを讃えるモデルとされている。
マセラティ・コルセ、すなわちMCのモデルコードを持つMC20のデザインは、神秘的で強烈な闇の中でスパークするイメージ。咆哮する闇の怪物は魅惑的で、並外れたV6 ネットゥーノ エンジンを搭載するに相応しいシルエットを持つ。
元GT1ワールドチャンピオンのアンドレア・ベルトリーニとコラボ
現代的なレースの世界からインスピレーションを得たマセラティ フーリズリー チームは、マセラティのスタッフドライバーであり、トライデントを駆る元GT1ワールドチャンピオンのアンドレア・ベルトリーニとのコラボレーションにより、MC20ノッテのボディワークを開発。そのエクステリアは、マセラティのシンボルロゴのトライデントを巧みに配し、ディテールをシルバーからマットホワイトゴールドへと変化させるベルトリーニの言う「マイダスタッチ」によって、光沢のあるブラックから暗闇で輝くマットな「ネロ・エッセンツァ」へ変化させるという演出が施されている。
20インチのマットブラックのバードケージホイールには、マットホワイトゴールドのアクセントが施され、ブレーキキャリパーはブラック。インテリアは、アルカンターラ・ブラック/グレーにイエローのステッチを施した6ウェイ・パワー・スポーツシートを採用する。ブランドに共通してヘッドレストにはトライデントを配し、アルカンターラのスポーツ・ステアリング・ホイールにはカーボンファイバー製インサートが施されている。2つのヘッドレストの間には、「UNA DI 50」(50台のうちの1台)のサインとともに、MC20ノッテ・エディション専用のメタルプレートが貼られている。