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「M3」最後の自然吸気ストレート6! 1220万円と新車当時と変わらない落札はバリューがあるのか?

「M3」最後の自然吸気ストレート6! 1220万円と新車当時と変わらない落札はバリューがあるのか?

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TEXT: 塩見 誠(SHIOMI Makoto)  PHOTO: 2023 Courtesy of RM Sotheby's

1383台のうち1000台はドイツ本国で販売

そんなM3 CSLの販売台数は、全部で1383台でしかない。そのうち1000台はドイツ本国で販売され、日本での価格は1150万円だった。今回ロンドンで開催されたRMサザビーズオークションに出品されたのは、英国で販売されたもので右ハンドル車。

2005年に今回オークションに出品したオーナーが手に入れてからあまり走行はしておらず、現在の走行距離は3万7606マイル(約6万200km)だが、直近5年間で走行した距離は250マイル(約400km)強。ただ、2022年5月が最後の記録となるが、それまで定期的に点検と整備を受けてきたことは、残されている書類で確認されている。

販売台数が少ないという希少性と、現在のところ最後の自然吸気6気筒M3ということもあって、エスティメートは5万5000ポンド〜7万5000ポンド(邦貨換算約1020万円〜1400万円)と、ほぼ新車価格に近いものとなっていた。

そして実際の落札価格も6万5550ポンド(邦貨換算約1220万円)と、妥当と評価していいものとなっていた。このエスティメートと落札価格から考えるに、最近のヤングタイマー車の高騰傾向は、落ち着いてきているのかもしれない。

それによって希少なクルマが市場に出ることなく人知れず消えていってしまっては困るが、だからといって法外なプライスで取り引きされ続けるのもどうかと思う。暴騰や暴落などせず、冷静な取り引きがされ続ければこういった希少モデルも長く残っていくはずだ。

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  • 塩見 誠(SHIOMI Makoto)
  • 塩見 誠(SHIOMI Makoto)
  • 1965年生まれ。学生時代からオートバイとクルマに熱中し、自動車雑誌編集ののちフリーランスライターに。これまでAE86トレノ、CC72Vアルトワークス、E38AギャランVR-4RS、1980年式シロッコ、CD9Aランサー・エボリューション、プジョー306スタイルなど、クルマを乗り継ぐ。オートバイはCB250RS、RZ250、ZZ-R1100、T-MAXなどつねに複数台所有。現在の愛車はフタ桁ナンバーのアルファ ロメオ156V6とサーキット遊び用のNCP91ヴィッツRS・TRDターボM、JA45クロスカブ。
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