人生を変えた2週間
「フィアットピクニック」が2023年10月28日にボートレース浜名湖で開催されました。過去最高の約1400台、2500人ものフィアットオーナーが参加し、新旧フィアットが大集合。ここでは、“境 博仁さん”の2016年式フィアット「デュカト アドリア ツイン540SP」を紹介します。
峠もガンガン上がっていく
キャンピングカーに架装された2016年式デュカト アドリア ツイン540SPオーナーの境博仁さんは、このデュカトを手に入れる前はランドローバー「ディフェンダー」でトレーラーを牽引しキャンプなどを楽しんでいたという。そのキッカケとなったのは、ヨーロッパ・アルプスで過ごした2週間だったそうだ。
「ロッククライミングをやるものですから、レンタカーで山道具を積んでヨーロッパアルプスに行ったんです。そうしたらシャモニーのキャンプ場で、ワーゲンでトレーラーを引っ張っていた老夫婦がいまして。モンブランは夜10時に真っ赤に染まるんですけど、ご夫婦揃ってじーっとトレーラーの前でその光景眺めている姿を見て、“カッコいいねぇ”って。日本に帰ってきて、すぐトレーラーを買いにいきました」
トレーラーからキャンピングカーに変えたのは、全長が長くなり出先での駐車場や狭い道などに不便があったからだそうで、フレンチ・ブルー・ミーティングで見かけたデュカトのキャンピングカーをずっと探していたそうだが、なかなか現車がなく5年前にやっと手に入れることができたのだそうだ。
「以前のオーナーは1年半ぐらい乗って海外赴任になって、泣く泣く手放したみたいなんです。購入前に情報を集めていて、デュカトは走りがいいって聞いてたんです。2300ccで165馬力ですけどトルクがあるので、峠もガンガン上がっていくんですね。ヨーロッパ仕様なので、トリセツにも160キロ巡行可と書いてあるんですよ。走りはさすがにイタ車だなって。高速も100km/h巡航で2000回転くらいで、11.4km/L〜13.7km/Lの間で燃費もいいので助かってます」
普通車の駐車場でも停められる
牽引時、全長が12メートルにもなったというトレーラーの頃に比べて走行性はかなり向上したということだが、使い勝手のほうはどうなのだろうか?
「トレーラーは通行料金も大型車でしたが、このクルマは普通車のナンバーで走れるのがいいですよね。全長6mのもあるんですがこれは5.4mなので、普通車の駐車場でも停められますからね。トレーラー時代は苦い思いしてますから。温水ボイラーや家庭用エアコンもあって、サブバッテリーが積んであるので、エンジン停めても電子レンジなどが使えるのはありがたいです。犬がいるんで、連れていってどこでも泊まれるのもいいんですよ」
デュカトと共に温泉巡りを楽しむ
現在はロッククライミングではなく、ご夫婦で温泉巡りをしているという境さんご夫妻。それも大きな温泉街ではなく、秘湯ばかりに足を運んでいるそうだ。秘湯巡りをはじめたのは、ボディサイズに対して取り回しもいいという、デュカトならではの理由なんだとか。
「90Lタンクなので、満タンで1000km以上は走ってくれます。この前も宮島まで一発で走っちゃいました。トレーラーのときはどこも入れないからクルマの中でご飯を作ってましたけど、このクルマだと駐車場に停められるので、その土地に行ったら土地のものを食べるようになりました。昨日も浜松のウナギを食べたんです。宿泊時は網戸とシェードがあるので、ワンタッチで真っ暗にもなりますし、断熱材も入っているので出来は悪くないです。シートもしっかりしているので、長距離も全然疲れないですしね」