雑誌で見たエンジン乗せ換え企画に興味を持ち、大晦日にDIYチャレンジ
「安く買ったのはいいけど、しっかりと走るようにするためにはお金がかかりそうだぞ」という島田さんの予感は的中。酷いのはボディだけではなく、エンジンもアイドリングでさえもままならない状態。結果的に、8月にこの車両を購入後、今度はさらにスクラップ状態の部品取り車まで入手。そして、雑誌で見かけたエンジン積み換え企画に興味を持ち、その年の大晦日に、いよいよDIYによる乗せ換えを敢行したのだ。
「試行錯誤しながら、自分でエンジンを抱え込んで乗せ換えなどをしました。でもそのおかげでなんとか乗れるようになり、結果的に購入当初の目標だった最初の車検が来たわけです。この時点ですでにエンジンやボディなど、いろいろと手間をかけてしまっていたので、さすがに手放すのはもったいないなと。そんな感じで気付いたら、40年近くも所有してしまいました(笑)」
フルレストアとは言わないまでも、鈑金修理を含め現在のボディカラーにしたのが約25年前。修理箇所が多すぎて、どこをいつ直したのかの記憶は曖昧とのことだったが、当時の修理記録は写真付きで思い出として残されている。
「信号待ちでボンネットを上げて、アイドリング調整を繰り返しながら走ったり。遠出しようと思ったら、劣化でフロントウインドウにヒビが入ったとか。家族で出かけようと思ったのに、出発直後に白煙が出て。戻ってヘッド開けてみたらピストンにもヒビが入っていたとか。ちょっと思い出すだけでも、トラブルエピソードにはキリが無いです(笑)」
昔はこの「ライフステップバン」に乗って一緒に出かけていたお子さんたちも、これを引き継ぐ気は無いそうだ。
「自分とこのクルマ、どっちが長生きするのかな?って最近は思うようになりました。マニュアル車というだけで息子たちは敬遠するから、家族は誰も乗らないでしょうし。それならば、このクルマを私の棺桶にするしかないかな、って感じです(笑)」
人生の2/3を一緒に過ごしてきた、家族と同じくらい大切な「ライフステップバン」。島田さんと愛車の行く末は一体どうなることやら!?