当時と同じカラーリングは残念ながら見つからず
「当時乗っていた後期型は、ボディカラーがブラウンだったんです。父親は同じ色を欲しがっていました。でも、さすがに同色はなかなか見つからず。結果的に、このホワイトの車両が出てきたので、これを手に入れたのです」
ちなみに、健太郎さんがこの後期型の前に所有していた前期型は、ホワイトだった。そして見つかったこの個体は、ボディとレザートップの色が異なるが、仕様は全く同じ。しかも、GM「キャデラック」やフォード「リンカーン」ならば少なからずいろいろな個体が出てくるが、日本国内ではとても珍しい「サンダーバード」だったことも、車両探しに苦戦した理由でもあった。結果的に、後期型として仕様は同じだし、前期型に乗っていたときはホワイトだったから、「いろいろな思い出が織り交ざるのでちょうどいい」ということで、この個体を購入したのだ。
「父親が死ぬ前に、この愛車をイベントでお披露目しようかと話したんですが、遠出はきついから嫌だと(笑)。助手席に乗るのも嫌がったので、サンダーバードを借りて、私が運転してきました」
章彦さんによれば、健太郎さんは若い頃から大きなクルマがお好きだった模様。思い入れが強かった念願の「サンダーバード」を手に入れたことで、その喜びもひとしおだったそうだ。遠出はしないけど、近隣を走り回って楽しんでいる姿を想像すると、いつまでもお元気で、大好きなクルマ生活を安全に送ってほしいと願うばかりだ。