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ゴブジ号よさようなら、ツインエアもさようなら。退院後はきっと完調になってもどってくるはず…!?【週刊チンクエチェントVol.26】

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TEXT: 嶋田智之(SHIMADA Tomoyuki)  PHOTO: 嶋田智之/Stellantis N.V

  • ツインエアエンジンを搭載したフィアット500C
  • 日本市場に投入されたボアφ80.5×ストローク86.0mmの875ccインタークーラー付ターボ
  • フィアット 500/500Cとパンダに搭載されたこのエンジンは、気筒数と排気量のほかに、“マルチエア”と呼ばれる油圧式吸気バルブ開閉機構が備わるのが特徴だ
  • 日本にもたらされたツインエアは、最高出力85ps/5500rpm、最大トルク145Nm/1900rpm。燃費はチンクエチェントの場合でWLTCモード19.2km/L。排気量や気筒数を考えれば立派なものだ
  • 驚くほどに燃費もいい。写真は、高速道路をゆっくり流して長距離走行をしたときのもの
  • しっかりしたキャラクターを持っていて、走らせるとなかなか楽しい
  • パンダ クロス4×4の現行モデルはジープ レネゲード譲りの4WDシステムを持ちあわせている
  • 200台限定のパンダ クロス4×4
  • ゴブジ号はしばらく入院となった

今度こそ完調になって戻ってくる!?

名古屋の「チンクエチェント博物館」が所有するターコイズブルーのフィアット「500L」(1970年式)を、自動車ライターの嶋田智之氏が日々のアシとして長期レポートする「週刊チンクエチェント」。第26回は「ツインエアエンジンがいよいよ……」をお届けします。

急遽行った三者会談は「今後の話」

2021年5月30日のチンクエチェント博物館主催によるヨーロッパ車のイベント、「ミラフィオーリ」が終わった後、博物館代表の伊藤さんと館長の深津さんと僕とで、三者会談をした。議題は「このクルマで続けるか、別のクルマに変更するか」だ。博物館が輸入したチンクエチェントの中でこんなにトラブルが出てるクルマはほかになく、ましてや短期間の間に何度も積載車に載せられたクルマなんてまったくない。ゴブジ号がこれから一気に平穏無事なクルマに変身するとも思えない。そんなところから、伊藤代表が気を使ってくださったのだ。

けれど、僕はこんなふうに答えちゃったのだった。

「もし許していただけるなら、このクルマで続けたいです。結構なことになったりしてるのはたしかですけど、何ていうか……うーん……変な言い方だけど他人に思えないというか何というか。止まっちゃっても、コノヤロ! って思えないんですよね、この顔を見ちゃうとなおさら(笑)」

「それ、よくわかります。嶋田さんと一緒にトラブルが出るたびにあれこれやってるし、最初からずっと見てきてるから、僕も情が湧いちゃってるようなところはありますね。クルマを変えるにしても、どっちにしてもゴニョンはちゃんと直さないといけないわけですしね」

こっちは深津さんの弁である。そういうことで、三者会談は3分も経たずに終了。ゴニョンは会場であるモリコロパークから伊藤さんのドライブで博物館に運ばれていくことになり、後日、積載車でスティルベーシックに送られて整備を受けることになった。なぜ後日なのかというと、もう「様子を見てみましょう」の時期は過ぎて、今後も間違いなくトラブルのタネになる振動の原因をちゃんと見つけて対処しよう、という流れになったから。つまりは重整備になる可能性も充分にあるわけで、ただでさえ忙しいスティルベーシックが手をつけられるタイミングになるまで待つ必要がある。

そして僕は、伊藤さんが乗ってきたアバルト595モメントをまたしてもお借りすることになり、それで東京に帰ることになった。またしても、しばらくはチンクエチェントに触れられない日々。次にゴブジ号とスティルベーシックで再会を果たすまで──まぁ僕が慌ただしく日々を過ごしてるせいで日程がなかなか合わなかったことも小さくないのだけど──2カ月の時間を要することになる。

もう過去のことなんだからパッパと話を進めろよ! ということもあるのだろうけど、僕はゴブジ号が何らかの理由で入院となってしまったとき、次の展開までの間にひとつかふたつ、暇ネタというか何というか、ゴブジ号以外のチンクエチェントやフィアットの話題を挟み込むことにしている。手元にクルマがなくてちょっと寂しく待ち遠しい気持ちを共有していただきたいからだ。トントン話が進み過ぎちゃってリアルタイムでレポートするようになって、そこでまたゴブジ号がトラブったら長期間休載になりかねないからなるべくネタに余裕を持っておきたい気持ちもある、というのはここだけの内緒話になってない内緒話。

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