各部のパーツも全てブラックアウト
2023年11月5日にアイメッセ山梨で足まわりに特化したイベント「FIXWELL」が開催され、日本全国からスタンス自慢の車両が集まった。今回は限界車高に挑む真っ黒なVW「ゴルフ GTI」を紹介しよう。
ゴルフGTIを選んだ理由とは?
フェンダーとタイヤの具合を極めた車両とオーナーが集まるFIXWELLというイベントが山梨県のアイメッセ山梨で開催された。会場には車高やフェンダーとタイヤの具合にこだわった車両が全国から集まった。会場内でエンブレムはもちろん、ボディ全体が真っ黒のゴルフGTIを発見。オーナーのキムさんにお話を伺ってみた。
「このクルマの前はマツダ CX3に乗ってました。もちろん車高を下げて(笑)。それで次なるクルマとしてこのゴルフ7を探していたんですが、ゴルフRだと四輪駆動になってしまうので、FFのGTIを選んだんです。四輪駆動は物理的に車高を下げるのがかなり難しいので」
まずは外観を見ていこう。フロントはUS仕様のクラブスポーツ純正バンパーにリップスポイラーを追加、リアバンパーとハッチ上のリアスポイラーはブーメラン社製、そしてサイドスカートはワンオフで製作、と様々なブランドのパーツを組み合わせて好みのスタイルを作り出している。
テールレンズはスモーク仕様となるゴルフR用を流用している。そのほかエンブレム類はゴルフGTIの特徴である赤いラインも含めて全てブラックアウトすることで、独特な雰囲気をまとった全身黒ずくめのスタイルが完成したのだ。ちなみにGTIの場合、純正のマフラーは左右2本出しとなるが、それぞれデュアルの左右4本出しとなるマフラーはワンオフで製作したスペシャルとなる。
こだわり抜いたクリアランス
足まわりは、設定ストロークが比較的幅広いACCエアサスのエアランナーをチョイス。これに加えてアーム類を加工してジオメトリーを細かく調整し、ノーマルに近い車高からメンバー着地状態まで車高の調整が可能だ。ホイールはSSRプロフェッサーSP6で、フロント18×9.5J+30、リア18×10J+11をセレクトしている。
前後ともにタイヤを引っ張って装着することで、エアゼロの状態で、ちょうどメンバーが地面に接触し、同時にリムとタイヤの隙間にフェンダーリップが接触するポークスタンスとなっている。
ちなみにタイヤをよく見ると、側面のリムガード部分が削られ、サイズ表示やブランドロゴが全く見えない状態だ。これはフェンダーに干渉する突起部分を自身でサンディングした結果だそう。いかにギリギリのクリアランスでスタンスを追求しているかが判るだろう。
今後はこのホイールのまま、現在のポリッシュ状態からブラッシュド(磨いた際のヘアライン目が出る程度の表面)に変更したり、塗装するなどのイメージチェンジをしたいそう。何れにせよ、真っ黒なボディで唯一目立つホイールだけに、大きく雰囲気は変わるはずだ。