現行パンダの最終モデルが発売
コンパクトハッチのフィアット「パンダ」をベースとした、クロスオーバーモデルの「パンダ クロス4×4」が200台限定で登場しました。搭載されるツインエアエンジンの生産終了にともない、これが現行最後のパンダとなります。
ダウンサイジングターボ「ツインエア」がついに終了
Stellantisジャパンは2023年11月、フィアットブランドのコンパクトなクロスオーバーモデルのパンダ クロス4×4を200台の限定モデルとして登場させた。コンパクトハッチバックのパンダをベースとし、アウトドアシーンに溶け込む装備を充実させた4WDと6速MTを搭載するモデルとなる。
エンジンはベースモデル同様に、最高出力85ps/最大トルク145Nmを発揮する875ccの直列2気筒ターボのツインエア(TwinAir)を搭載。2010年に発表されたダウンサイジングエンジンのツインエアは、「500」やパンダに搭載されている低燃費エンジンだ。2023年10月末をもって生産終了となり、このエンジンを搭載しているパンダも生産終了となる。このため、今回の限定モデルがパンダとしての最終モデルとなるという。
ベースとなる現行パンダは2011年のフランクフルトショーでお披露目され、日本には2013年に導入された3代目。ツインエアエンジンにシーケンシャルトランスミッションのデュアロジックを組み合わせたFFのハッチバックだ。
パンダ クロス4×4は2014年のジュネーブショーで発表された、パンダをベースとしたクロスオーバーモデル。パンダ4×4というネーミングのクロスオーバーモデルもラインアップしているが、パンダ クロス4×4はよりオフロードを意識した装備を充実させたモデルとなる。両モデルともに、日本には特別仕様として度々導入されており、パンダ クロスは2020年(150台限定)、2021年(215台限定)に続き3度目の登場となる。ちなみに、2012年のパリサロンで発表されたパンダ4×4も、限定モデルとして度々登場。近年では2022年に160台限定のストリートが導入されている。
専用装備でアウトドアテイストを演出
パンダ クロス4×4は(パンダ4×4と同様に)車高を高くし、前後にアンダーガード風の専用バンパーを備えることでSUVらしさを演出。15インチホイールも備わり、アプローチアングルを24度、ディパーチャーアングルを34度としている。ちょっとしたキズを防いでくれるサイドモールディング、オフロードモードやヒルディセントコントロールをセレクトできるドライブモードセレクターも備え、油圧多板クラッチを用いた4WDと6速MTの組み合わせでラフロードなども軽快に走る。また、電動パワーステアリングとエンジン制御が燃費を重視した設定となるECOスイッチも備えている。
また限定モデルには、前席にシートヒーターが備わるオリジナルシートやフルオートエアコン、リアパーキングセンサー、オートライトとレインセンサーも採用。ブラックの専用ルーフレールも備わった。ボディカラーはフォレスタグリーンとマエストログレーの2色を用意、各100台ずつが用意されている。車両価格はベーシックなパンダより27万円高となる316万円(消費税込)。ちなみに、グリーン系のボディカラーは、パンダ クロス4×4の限定モデルでは初となる。