REのハイパフォーマンスさに加えて高い信頼性もアピール
ワークス・マシンとはいえ、REのチューニングなどまだまだ開発途上でした。現実的にはロードカーのエンジンの仕様に程近く、最高回転数は7000rpmをそのままに、ピックアップ特性を重視して中速性能を向上させるよう吸排気系をチューニング。同時に冷却系を強化するとともに軸受けなどの高速耐久性を改善していました。
レースではポルシェAG、つまりはポルシェ・ワークスがエントリーした2台のポルシェ「911E」がスタートからトップを快走。これをランチア「スクアドラ コルセ」、これまたランチア・ワークスの「フルビア1.3HF」とBMC(ブリティッシュ・モーター・カンパニー。英国のトップメーカーでこちらもワークスだ!)の「MG C GT」が3位を争う展開となりますが、その後方から追い上げていた2台のコスモスポーツは着実に3位争いの2台に近づいていきました。
そしてMG C GTが後退した後はコスモスポーツが4~5位へと進出していきます。84時間レースも残り3時間というところで日本人チームのコスモスポーツにトラブルが発生。リアアクスル破損によりリタイアとなってしまいました。
しかし、もう1台のコスモスポーツ、ベルギー人トリオがドライブする#19号車は最後まで快調に走り続けて4位でチェッカー。2台合わせて延べ165時間のハイスピードドライブでエンジンはノートラブル、REのハイパフォーマンスに加えて高い信頼性もアピールしていました。
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今回、「箱車の祭典2023」に出走した1968年マラソン・デ・ラ・ルート仕様コスモスポーツは、日本人トリオがドライブした#18号車を再現したモデル。オーバーフェンダーやエアロパーツなどは皆無で、ボンネットに虫除けルーバーが装着されるなど現在のツーリングカーレース用競技車両と異なるのが興味深い1台でした。