レゴ ポルシェキット
そして今回放出されたコレクションの中で目を引いたのが、レゴのポルシェたち。戦前の1932年に創立されたデンマークの老舗玩具メーカーであるレゴだが、同社を象徴する「レゴブロック」が現在の形で登場したのは1958年のこと。誕生以来一貫して変わらない規格を踏襲しつつも様々なパーツを増やし続け、現在ではお城から宇宙船、ハリウッド映画まで、ありとあらゆる題材の表現を可能とする独自の世界を作り上げている。トイ・オブ・ザ・センチュリーにも選ばれたそんなレゴブロックだが、近年では実在する乗り物をモチーフにした製品も多数リリースしており、歴代のポルシェも人気アイテムのひとつだ。
「レゴ・ポルシェ・キット」という括りで大小のポルシェ7アイテムがセットで出展されたロットナンバー1105が840ドル(約12万4320円)、同じく大小のポルシェ4アイテムがセットで出展されたロットナンバー1037が690ドル(約10万2120円)でそれぞれ落札された。さらにロットナンバー1166、レゴの中でも比較的大物で「おおきなおともだち」を対象にしたテクニック・シリーズのポルシェ「911GT3 RS」と「911RSR」の組み立てセットは2台で1320ドル(約19万5360円)で落札されている。
ちなみにレゴ・テクニック・シリーズのポルシェ911RSRの日本での定価は2万6480円。これら一連のレゴ・コレクションはいずれのロットも50〜100ドル(約3700円〜1万4800円)からオークションがスタートしているが、人気が高く市場でも品薄なアイテムはやはり然るべき落札価格になるようだ。
ポルシェ チルドレンソリ
こちらは子ども用のソリ(ロットナンバー1053)とポルシェ「918スパイダー」のキッズカー(ロットナンバー1073)。将来のユーザー育成にもつながることから、この手の乗用玩具は様々な自動車メーカーの車種がリリースされており、なかには実車ディーラーで販売されているものもある。
ポルシェをモチーフとした乗用玩具も人気が高く、最新のポルシェをイメージさせるソリは210ドル(約3万1080円)、6ボルトの電源で走る918スパイダーの電動カーは720ドル(約10万6560円)でそれぞれ落札された。この場合、本体の程度の良し悪しはもちろん、箱やマニュアルが残っていることも査定のポイントとなる。
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割り切った考え方をすれば、ベーシックなミニカーやブロック、乗用玩具などは子どもたちが遊び倒すという本来の役目を終えれば、やがて打ち捨てられていくもの。そこに「もののあはれ」を見出すことはないのかもしれない。しかし、貴方が少しでもコレクター的な心情を持ち合わせていたら、今度のクリスマス・プレゼントには子ども用の他に自分用に、同じアイテムを複数ゲットするのもいいかもしれない。そもそも「開封して自分で楽しむ用」「買った状態のまま大切に保存しておく用」「同好の士とのトレード用」etc.と、最低でも同一アイテムを3〜4個キープするというのが、正しいコレクターの姿であるからして……。
(注)邦貨への換算は小数点以下四捨五入した2023年12月1日時点のレート(148円=1ドル)