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ディーノ「246GT」が5000万円オーバー! 元色レッドでスペアエンジン搭載という条件でも高値安定の理由は極上コンディションだから?

ディーノ「246GT」が5000万円オーバー! 元色レッドでスペアエンジン搭載という条件でも高値安定の理由は極上コンディションだから?

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TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: 2023 Courtesy of RM Sotheby's

元色はレッドだった

Eシリーズの特徴は、おもに操作系にある。インテリアのデザインは基本的にMシリーズに準ずるが、チョーク・レバーはシフトゲート脇に移動。ダッシュボード上のエアアウトレットもディーノの名前が入ったフラップ型に変更されている。

Eシリーズの生産台数は2897台と言われるが、その最も大きな市場はアメリカだった。着脱可能なタルガトップ仕様のGTSがシリーズEで加わったのも、もちろんそこに大きな理由がある。

今回出品されたディーノ246GTのシリーズEは、ボディカラーがレッドであったと記録されているが、2002年にミュンヘン在住のオーナーによって現在のカラーに塗り替えられている。

同じ頃、交換用のエンジンブロックが搭載されたと考えられているが、これは新しく鋳造されたもので、エンジンナンバーは打刻されていない。そもそも番号の一致するオリジナルのエンジンブロックは、交換する前に割れてしまったので、スペアとしてのエンジンが搭載されているのだ。

RMサザビーズは、この1973年式ディーノ246GTに、30万~35万ユーロ(邦貨換算約4890万円~5705万円)のエスティメートを示し、落札価格は32万5625ユーロ(同5310万円)という数字に収まった。2003年には最終的な慣らし運転と、各部の仕上げ作業を行ったというディーノ246GT。新たなオーナーにとって、それは十分に満足できる買い物だったのではないだろうか。

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