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美しすぎるフェラーリ「330 P4」が日本に!?「プロポーションが好きで」手に入れた「F50」オーナーのスポーツ走行用の愛車の正体とは?

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典

  • ドアはガルウイングまではいかないが、斜め上方向に開くため、かなり目立つ
  • ドアはガルウイングまではいかないが、斜め上方向に開くため、かなり目立つ
  • 1967年のル・マン24時間レースで330 P4は、逃げるフォードに追いつくことができず2位でフィニッシュした
  • 330 P4は、軽量化のためにルーフを無くしたスパイダーと高速サーキット用のベルリネッタが存在する
  • 1967年のル・マン24時間レースで330 P4は、逃げるフォードに追いつくことができず2位でフィニッシュした
  • シボレー製V8エンジンが奏でる排気音は迫力満点で、周囲の空気を揺さぶっていた
  • ヘッドレストは、エンジンルームと車室の間にある隔壁に固定されている
  • ホイールは5穴で、リアのブレーキキャリパーはボルボ用。フロントはランチア用で、いずれもサーボがカットされている
  • エンジンは排気量5.7リッターのシボレー製V8で、もちろん、ミッドシップだ
  • パイプで組まれたフレームにパワーユニットが接続されている。ショックは特注するしかないそうだ
  • 右ハンドル仕様で、右シフトという独自のレイアウトになっている。太いサイドシルに注目
  • コックピットのデザインはレーシーで、必要最小限の計器類だけを装備している
  • かつてF40や911RS(993型)に乗っていたことがあるため、赤いカンガルーさんは身のこなしもカッコイイ
  • コースインするために走り去るノーブル P4の後ろ姿を見ていたら、CiaoItalia2023の会場が1967年のル・マン24時間レースに思えてきた
  • オーナーの赤いカンガルーさんは、フェラーリ F50やランボルギーニ アヴェンタドールSVも所有
  • スポーツ走行用として購入したという

セントラルサーキットで開催されたチャオイタリア2023

2023年10月22日(日)に兵庫県のセントラルサーキットで開催された「Ciao Italia 2023」は、イタリア車限定のサーキットイベント。定番ヒストリックカーから最新のスーパーカーまで、年式もメイクスも多様なモデル187台がエントリーした一大イベントの会場から、気になるクルマのオーナーにお話を伺ってみた。

芸術的なエレガントさを誇る330 P4

フェラーリのレーシングカーは、同ブランドが生産するロードカーと同じように驚くほど美しいモデルが多いが、なかでも芸術的なエレガントさを誇っているのが1967年に発表された「330 P4」だ。

330 P3からのコンバートを含め、全部で4台が生産されたといわれている330 P4の本物は、その稀少性やレースにおける輝かしい戦績などから購入するのが大変困難だ。クラシックカーのプライスが高騰したいまに限ったことではなく、この世に4台しか存在しないので、仮に購入できるだけの財力があったとしてもそう簡単に手に入れることができないのである。そういったこともあり、ファンの多くがノーブル P4という、よくできたレプリカモデルをこぞって購入したのであった。

会場で取材させてもらった“赤いカンガルー”さん(63歳)もそのひとりで、4年前に2002年式のノーブル P4をゲットしたのだという。レプリカモデルと聞くとネガティブな印象を抱く自動車趣味人がいるかもしれないが、ノーブル P4のクオリティは高く、その内外装を見れば丁寧に造られていることをすぐさま理解できる。赤いカンガルーさんのようなカーマニアの所有欲をくすぐる魅力的なクルマなのだ。

他にもスーパーカーを2台所有

「とにかく、この美しいプロポーションが好きなので買いました。長い間探して、やっと見つけることができました。スポーツ走行用として購入したので、今日のようにサーキット走行を楽しんでいます。とはいえ、サーキット専用車というわけではなく、ナンバー付きなので、もっと街乗りしやすいように、いろいろ手を加えていきたいですね」

そのように話してくれた赤いカンガルーさんに過去の愛車を伺ってみたらフェラーリ「F40」やポルシェ「911RS」(993型)を愛用していたことがあり、現在は1997年式のフェラーリ「F50」(2019年購入)、2016年式のランボルギーニ「アヴェンタドールSV」(2018年購入)を所有しているそうだ。

赤いカンガルーさんによるとCiaoItaliaに参加するのは今回が4回目。来年もまた出たいとのことだったので、各部を改善し、より乗りやすくなったノーブル P4を走らせている熱きスーパーカーオーナーの勇姿に期待しよう。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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