セントラルサーキットで開催されたチャオイタリア2023
2023年10月22日(日)に兵庫県のセントラルサーキットで開催された「Ciao Italia 2023」は、イタリア車限定のサーキットイベント。定番ヒストリックカーから最新のスーパーカーまで、年式もメイクスも多様なモデル187台がエントリーした一大イベントの会場から、気になるクルマのオーナーにお話を伺ってみた。
芸術的なエレガントさを誇る330 P4
フェラーリのレーシングカーは、同ブランドが生産するロードカーと同じように驚くほど美しいモデルが多いが、なかでも芸術的なエレガントさを誇っているのが1967年に発表された「330 P4」だ。
330 P3からのコンバートを含め、全部で4台が生産されたといわれている330 P4の本物は、その稀少性やレースにおける輝かしい戦績などから購入するのが大変困難だ。クラシックカーのプライスが高騰したいまに限ったことではなく、この世に4台しか存在しないので、仮に購入できるだけの財力があったとしてもそう簡単に手に入れることができないのである。そういったこともあり、ファンの多くがノーブル P4という、よくできたレプリカモデルをこぞって購入したのであった。
会場で取材させてもらった“赤いカンガルー”さん(63歳)もそのひとりで、4年前に2002年式のノーブル P4をゲットしたのだという。レプリカモデルと聞くとネガティブな印象を抱く自動車趣味人がいるかもしれないが、ノーブル P4のクオリティは高く、その内外装を見れば丁寧に造られていることをすぐさま理解できる。赤いカンガルーさんのようなカーマニアの所有欲をくすぐる魅力的なクルマなのだ。
他にもスーパーカーを2台所有
「とにかく、この美しいプロポーションが好きなので買いました。長い間探して、やっと見つけることができました。スポーツ走行用として購入したので、今日のようにサーキット走行を楽しんでいます。とはいえ、サーキット専用車というわけではなく、ナンバー付きなので、もっと街乗りしやすいように、いろいろ手を加えていきたいですね」
そのように話してくれた赤いカンガルーさんに過去の愛車を伺ってみたらフェラーリ「F40」やポルシェ「911RS」(993型)を愛用していたことがあり、現在は1997年式のフェラーリ「F50」(2019年購入)、2016年式のランボルギーニ「アヴェンタドールSV」(2018年購入)を所有しているそうだ。
赤いカンガルーさんによるとCiaoItaliaに参加するのは今回が4回目。来年もまた出たいとのことだったので、各部を改善し、より乗りやすくなったノーブル P4を走らせている熱きスーパーカーオーナーの勇姿に期待しよう。