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正しいドラポジでラップタイムは上がる!「シートはチューニングパーツ」と断言するブリッド高瀬社長に「スポーツシート」の重要性を伺いました

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TEXT: 佐橋健太郎  PHOTO: 西尾タクト

  • 「快適で座り心地の良いシート、それは優れた安全性にも繋がります」とはブリッド株式会社 代表取締役社長高瀬嶺生さん
  • フルバケットシート「ZETAⅣ」をベースに、スリムで小柄なドライバーに向けて開発されたのがVerioとVERIAの2モデル。BRIDE ZETAⅣ Verio(左) 価格:13万9700円/BRIDE ZETAⅣ VERIA(右) 価格:13万9700円
  • 座面シートクッションも取り外し可能な約15mmのウレタンが内蔵されており、最大で座面を約30mm上げることができる。助手席はスタンダードモデルのZETAⅣだ
  • 運転席にはZETAⅣ Verioを装着。小柄なドライバーに対応するため、座面底部には約15mmの高硬度ウレタンを接着
  • 今回、S660オーナーの菊池さんはなんとDIYにより両席ともにシートヒーターを装着している
  • S660のようなオープンスポーツには「あったら嬉しい」シートヒーターを装着
  • BRIDEでは汎用品としてシートヒーターユニットを設定しており、6段階の温度調整スイッチもキットとして付属
  • BRIDEではフルバケットシートだけでなく、リクライニングタイプなど幅広い製品ラインナップを誇る。そのすべてに共通するのは、美しい着座姿勢を追求するフォルムと、日本国内製造にこだわった優れた品質だ
  • メイドインジャパンに拘った製品づくり
  • 乗り降りをはじめとする快適性を考慮すると、リクライニングバケットシートも魅力的だ
  • 「シートメーカーの推奨する最適なポジション」という点では、やはりフルバケットタイプを薦めたいという高瀬社長。オーナーの菊池さんも同意見で、現在は愛車のS660で快適かつ安全なドライビングを楽しんでいる
  • フラッグシップモデルのedirb 161は、高い剛性と強度、ホールド性、快適性を兼ね備える。また、シェル形状がZETAⅣベースとなるedirb 0A1の設定もあり、キルティング部分は身体へのフィット感に優れるため、デザイン性を重視するならこちらの選択もありだ
  • BRIDEの展開する高級ラインのブランドが「edirb(エディルブ)」だ。質感と機能性に優れる生地を採用し、キルティング加工を施した意匠が特徴。価格:32万4500円(※2023年12月時点の価格)
  • ZETAⅣ VERIAとA.i.R.を見比べてみると、A.i.R.のコンパクトなヘッドレストが印象的。S660の純正アクセサリーであるスカイサウンドスピーカーを装着した場合でも、このA.i.R.なら干渉せずに装着が可能。両製品の着座位置やサイドサポートの違いがよくわかる
  • フォーミュラポジションとブリッド独自のLOWMAXシステムにより、低いアイポイントを実現したA.i.R.。スリムでコンパクトなデザインながら、座り心地は良好。長身のドライバーでも十分なヘッドクリアランスを確保できるフルバケットシートだ
  • BRIDEの特許技術であるLOW MAXシステムを解説していただいた、同社工場長の大田さん
  • ヘッドレストが小さめなA.i.R.は、空気の流れをイメージしたというバックレストの形状も相まって、S660の純正アクセサリー「スカイサウンドスピーカー」にも干渉しない
  • 室内空間がタイトな2シーター車に最適だ。A.i.R. 価格:14万3000円(価格は2023年12月時点)
  • 独特の座面形状を採用したことにより、タイトな座席スペースでもローポジション化が可能となる
  • 正しいドライビングポジションをとることの重要性を広め、美しく座るためのシートを作り続けることでクルマ社会の安全性向上に貢献したいと語る高瀬社長。そのポリシーには多くのプロドライバーも賛同している
  • A.i.R.に着座するS660オーナーの菊池さん。サイドサポートを浅く乗降性を高めた設計のA.i.R.は、スリムな体型の方には身体の接点が少なくフィット感が緩く感じるとのこと。「身体へのフィット感を求めてZETAⅣ Verioを選びました」と語ってくれた
  • 正しい運転姿勢へ繋げるソリューション」 スポーツカーを楽しむためのシート選びが必要だ
  • S660にマッチする新型フルバケットシートについて訊ねてみた
  • オーナーの菊池雅人さんは、サイドサポートが大きなバケットシートを探していたところ、BRIDEのシートに出会ったという

クルマを安全・確実に走らせるためにスポーツシートは重要

ドライビングを楽しむうえで、シートが果たす役割は想像以上に重要だ。横Gに負けないホールド性はもちろんのこと、日常使用における快適性を追求する意味でも、シートはドライバーとクルマにおける唯一の接点であるからこそこだわりたい。そこで今回はスポーツシート専門メーカーのBRIDEを訪れ、同社のシート哲学やホンダ「S660」にマッチする新型フルバケットシートについて訊ねた。

シート交換はチューニングのひとつ

「ハガキ4枚分の大きさでクルマは路面と繋がっている」とは、タイヤの重要さを表す際によく使われる表現だが、そのクルマを運転するドライバーは、ステアリング/シート/ペダルで車両と繋がっている。ドライビングを語るときに「お尻でクルマの動きを感じる」と言うくらい、なかでもシートの存在は重要だ。

「シートでクルマの走りは変わります。もちろん動力性能がアップするわけではありませんが、ドライバーが正しいドライビングポジションを確保することで、ラップタイムは必ず上がります。そういう意味では、シートはチューニングパーツです」

そう話してくれたのは、日本を代表するスポーツシートメーカー「BRIDE(ブリッド)」の代表取締役社長である高瀬嶺生氏だ。ストリートシーンからモータースポーツにおける活躍など、クルマ好きであれば同社の名前を知らない人はいないだろう。そのBRIDEを率いる高瀬社長は、こう力説する。

「愛車の外観をカッコよくしたければ、エアロパーツの装着だったり車高のローダウン、ホイール&タイヤの交換など様々な手段があります。ただオーナーのドライビングそのもののレベルを上げたい場合は、ドライバーの身体に近いところからチューニングすることが大切です」

前述したように、ドライバーはステアリングやシート、ペダルの3箇所でクルマと繋がっており、路面からのインフォメーションを受け取っている。なかでも、身体と触れる面積がもっとも大きいのがシートだ。だからこそスポーツ走行を楽しむ際、シート選びは重要となる。

そしてもうひとつ重要なのは、スポーツ走行を楽しむ以上に、クルマを安全・確実に走らせるためにスポーツシートは重要という点だ。

「クルマやタイヤの性能は年々高まっており、ノーマル状態でもかつてのチューニングカー以上のコーナリングGを発生させる車両は珍しくありません。そんなクルマを走らせるのに、様々な人が座ることを想定した純正シートでは、コーナリング中に体がズレたり、ブレーキングでシートが沈んで踏力が逃げるなど、正確な操作ができないといったリスクが考えられます。正しい運転姿勢をドライバーに提供するという点で、高性能スポーツシートは安全性にも非常に優れたシートといえます」

S660オーナーのなかにも、特にサーキットを走る予定はないというオーナーは多いだろう。けれどストリートやワインディングで万が一の際にドライバーを守る、そして確実に身体をホールドすることで疲労度を軽減するBRIDE製シートは、自身だけでなくクルマ社会全体の安全性を高めてくれる。

今回、紹介するS660オーナーの菊池さんも、そんなBRIDEのポリシーに共感し、運転席にはフルバケットシートの「ZETA IV Verio」、助手席には「ZETA VI」を装着している。あえてフルバケットシートを選んだのは、最適なポジションで身体を保持してくれるからだ。

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