VZ-Rが誕生した、時代性重視のこだわりカスタム
西島さんのパルサー VZ-Rの楽しみ方は、“このクルマが生まれた時代ならではの、現在から見ると古臭く感じる部分を演出する”というもの。
例えば、ヘッドライトはHIDが装着されていたためハロゲンへ。社外ホイールが装着されていた足まわりは純正へと戻す。そして、ナンバーは字光式。しかも、現在の字光式では当たり前のLEDを使わずバルブ式を使用。さらに、ナンバーは分類番号が「500」になるように希望ナンバーはあえて選ばないという、徹底したこだわりが表現さている。
「1998年式なので、その当時一般的だった装備に戻しているイメージですね。HIDやLEDは、あの時代にはまだまだ主流ではなかったですから。ナンバーも、本当は分類番号を2ケタにしたかったんですが、それは現実問題で不可能。それならば、できるだけ当時っぽい雰囲気を目指すには500にするのが一番。ということは、希望ナンバーを選ぶとダメなので、通常申請で割り当てられる普通のナンバーをあえて選んでいます」
希望ナンバー制度が全国で実施され始めたのは1999年。これを取得すると、分類番号の下2ケタは“00”ではなく他の番号へと変わってしまう。しかし、西島さんの愛車は1998年式。これでは辻褄が合わなくなってしまうというわけだ。
「九州では自分以外でこのVZ-Rセダンを見かけたことが無いですし、珍しいエンジンなので、実際に乗っている人にいつかお会いしたいです!」
この西島さんの願いが叶えられる日が来るまで、このこだわりを変えることなく、ずっと持ち続けてほしいと強く思った取材だった。