素ヤリスで手軽にモータースポーツ
一方、ヤリスのデモカーは6速MTのNAエンジンを搭載したモデルをベースとする。いわゆる「素ヤリス」と呼ばれている車両だ。現在はこの車両をベースにロールバーなどが入った専用車両にて、ワンメイクレースのヤリスカップが開催されている。
今回TRDではワンメイクレース車両ではなく、素のヤリスをベースにカスタマイズを施して楽しむパッケージを提案している。
足まわりはジムカーナスペックのダンパーを装着。こちらは50mm車高が下がっていて、硬さとしても引き締められている。
エンジンはノーマルだが、フライホイールをTRDの試作軽量品に交換。約35%軽くなっていることで発進から気持ちの良いレスポンスを実現していて、発進時にアクセルを踏むと素早くエンジンが反応してくれるので一気にクルマが軽くなったような印象を受ける。
ミニサーキットで試乗してみるとかなり刺激的。全開でステアリングを切りながらコーナーに飛び込んでからブレーキ。それでも全然間に合ってしまう1tを切る車重がたまらない。そこからLSDを効かせてメリハリを付けて立ち上がっていく走りはひと昔前の刺激的なチューニングカーを思い出させる。
それでいてボディの剛性感やトルク感は今どきのクルマそのもの。刺激的な走りと普段乗りの快適性という相反するものをどちらも併せ持っている仕上がりになっていた。
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