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新車からフォード初代「フォーカス」を2台乗り継ぐ理由とは?「札幌ではこれが最後の1台かもしれません」

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TEXT: 長尾 循(NAGAO Jun)  PHOTO: 長尾 循

他にかわりのきかないクルマ

「札幌を出発して、フェリーで新潟まで。その後は陸路を自走して浜松までやってきました」

というイベント遠来賞。ホイールをフィエスタのものに交換している以外は、新車当時からのオリジナル・コンディションをよく保っている。新車以来23年も乗り続けていれば、それなりの傷みも出てくるのでは?

「エンジンのタイミングベルトなどは早めの交換を心がけています。リアの足まわりのベアリングにガタが出て交換したり、ステアリングラックもやはりガタが出て交換したり、経年劣化にまつわるそれなりの症状は出てきますが、地元のショップさんが色々と面倒を見てくれるので助かっています」

上田晴久さんから伺ったマイナートラブルは、どれも筆者も心当たりがあるものばかり。妙な連帯感すら感じてしまったインタビュー。

「当時は北海道でもそれなりに見かけた初代フォーカスですが、少なくとも札幌ではこれが最後の1台かもしれません。しつこく乗り続けていることについて家族はあきれているようですが、自分にとっては他にかわりのきかないクルマですから、これからも大事に乗り続けたいと思います」

と語る上田晴久さん。走行距離は9万キロとまだまだこれから。元オーナーとしても大いにエールをお送りします!

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  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 1962年生まれ。デザイン専門学校を卒業後、エディトリアル・デザイナーとしてバブル景気前夜の雑誌業界に潜り込む。その後クルマの模型専門誌、自動車趣味誌の編集長を経て2022年に定年退職。現在はフリーランスの編集者&ライター、さらには趣味が高じて模型誌の作例制作なども手掛ける。かつて所有していたクラシック・ミニや二輪は全て手放したが、1985年に個人売買で手に入れた中古のケーターハム・スーパーセブンだけは、40年近く経った今でも乗り続けている。
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