4ドアGT-Rの美学は後席ドアにあり
「スポーティな雰囲気を求めると断然2ドアなんでしょうけど、4ドアならではのこだわりが感じ取れるのが好きなんです」
そう語る松本さんに、愛車の好きな所を尋ねてみると、「それはやっぱり、後ろのドアまわりですよ!」と即答。このR33型GT-Rオーテックバージョンは、マニアならば周知の事実だが、数々のこだわりポイントがある。そのひとつが、4ドアボディを流用しつつ、2ドアGT-Rと同様のブリスターフェンダーを採用していることなのだ。
第2世代と呼ばれたR32型以降のGT-Rのボディは、2ドアクーペをベースに、全てブリスターフェンダー化されている。オーテックでは、そのデザインをこの4ドア版GT-Rにも踏襲しているわけだが、リアフェンダーのみならず、リアドアや開口部の見えないボディ部分まで、全てを作り直さなければいけない。
つまり、「本物の4ドアGT-R」を目指して、気が遠くなるような作りこみがこのオーテックバージョンに採用されているのである。このポイントが松本さんを魅了しているのは、改めて言う必要はないだろう。
なお、取材中にリアドアを開けて見せてくれた松本さんからポロリと漏れた言葉は、「ここを見ているだけで、何杯でもお酒が飲めますね(笑)」。4ドアセダン好き、ここに極まれり、だ。