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新車を大きく上回る5300万円! アストンマーティン「V12ヴァンテージ ロードスター」は最後の12気筒モデルだけに注目が集まりました

新車を大きく上回る5300万円! アストンマーティン「V12ヴァンテージ ロードスター」は最後の12気筒モデルだけに注目が集まりました

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 2023 Courtesy of RM Sotheby's

「Q」仕立ての1台には、新車価格を超えるハンマープライスが!

アストンマーティンV12ヴァンテージ ロードスターのインテリアには、セミアニリンレザーが採用され、ウイングロゴの刺繍とパーフォレーションパターンをあしらった「スポーツプラス」シートを標準装備。また、通常のシートよりも7.3kgの軽量化に貢献するカーボンファイバー製のパフォーマンスシートもオプション設定されていたが、さる2023年11月の「Munich 2023」オークションに出品されたV12ヴァンテージ ロードスターは、前者のスタンダード電動スポーツシートを装備する。

くわえて、21インチのアロイホイールはサテンブラックかサテンブラック+ダイヤモンド旋削仕上げの2種類から選択可能とされたが、この個体では後者を選んでいる。

しかし何より特筆すべきは、ボディカラーである。このV12ヴァンテージは、アストンマーティンのビスポーク部門「Qプログラム」による魅力的な「サテン・ソーラー・ブロンズ」に、黒のアルカンターラがライニングに張られたソフトトップとの組み合わせとされ、セミアニリンの「オニキス・ブラック」と「リヒト・アルジェント」レザーで仕上げられたインテリアが、このコンビネーションを引き立てている。

もとよりドイツにデリバリーされた1台とのことながら、納車からまだ数カ月、ほとんど使用されていないことは明らかで、オークションカタログ掲載時の走行距離はわずか425kmに過ぎない。つまり登録はしたものの、事実上の新車ということである。

アストンマーティンにとって新型V12ヴァンテージ ロードスターは、V12エンジンを搭載する純ICE車としてのファイナルモデルになることが、すでに発表されている。

このようなマイルストーン的アストンマーティンを所有することへの関心は当然のことながら非常に高く、生産台数は全世界で249台に限定されたことも相まって、前述のとおり受注は正式発表の以前から締め切られていたという。

それだけに、新車での入手の機会を見過ごしたエンスージアスト諸氏にとって「このオークションはV12ヴァンテージ ロードスターをコレクションに加えられる絶好のチャンス……!」と訴えるRMサザビーズ側のアピールは功を奏し、終わってみれば33万6875ユーロ、日本円に換算すれば約5300万円という、新車価格を大きく上回る落札価格で小槌が落とされたのである。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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