走りを大切にするスバルファンには垂涎の1台
エクステリアは、STI Sport#専用装備のトランクスポイラーが装着される。大人のスポーツセダンとしての位置付けのため、あえて大型ウイングを採用しなかったそうだ。ブラックシリカ塗装で、リアスタイルにグッと引き締め効果をもたらしている。
同じように、フロントグリル、シャークフィンアンテナ、ドアミラーカバーもブラックシリカ塗装に仕上げられている。また、エンブレム類は「レヴォーグ STI Sport#」同様に、STIのエンブレムのエッジが艶消しタイプのラスター塗装仕様となっており、「WRX S4」「SYMMETRICAL AWD」のエンブレムもラスター塗装タイプになっている。
STI製のフロントアンダースポイラー、サイドアンダースポイラー、リアアンダーディフューザー、LEDライナーなどは、コンセプトモデル専用に付けられたオプションパーツである。
インテリアは、大人のスポーツカーをイメージしたシックで落ち着いた内装で、ブラックやシルバーのコントラストを基調としたコーディネートになっている。シートは、ブラックをベースにウルトラスエード+合成皮革にシルバーステッチをあしらったRECAROを運転席と助手席に搭載、リアシートも同様の配色のシートを備える。シートベルトに明るいシルバーを採用することで、車内全体が黒くなりすぎず、良いアクセントになっていた。
走行性能に関するパーツとして、STI製のフレキシブルドロータワーバーフロント、フレキシブルドロースティフナーフロント/リア、スバルパフォーマンストランスミッションクーラーが装備される。
現在スバルで販売されるフレキシブル系パーツはフル装備、しかもフレキシブルドロータワーバーフロントには「STI Sport#」のロゴが入った特別仕様だ。フレキシブルパーツ系は、応答性向上によるハンドリング操作に対する車両挙動の一体感や上質でスポーティな乗り味を実現し、パフォーマンストランスミッションフルードクーラーは、高負荷走行時のパワーダウンやパーフォマンス低下を抑制する効果を発揮する。
乗り味について、高津氏は次のように語る。
「クルマの挙動に遅れが生じにくいので、ハンドルを切りすぎずに運転ができ、ドライバーは疲れにくく、同乗者も快適にドライブを楽しめると思います。また、このクルマに乗ることで自然と運転がうまくなります」
またMTモデルの導入について質問をすると
「今のところは考えておりません」
との返事も頂いたが、北米では導入されていることもありスバルファンならずともクルマ好きなら導入を期待したいところだ。
今回のオートサロンで発表されたのはプロトタイプとうたわれているが、ほぼこの状態で販売されるとのこと。すでに2024年1月12日(金)より、全国のSUBARU販売店にて抽選エントリーの受付を開始しており、2024年1月28日(日)まで申し込みが可能。価格は税込623万7000円(消費税込)となる。
設定されるボディカラーは、専用色のオフショアブルー・メタリック、セラミックホワイト、クリスタルブラックシリカ、WRブルーパールの4色で、限定500台。
走りに特化した今回の特別仕様車は、走りを大切にするスバルファンには垂涎の1台だろう。限定車なのでゲットできた人にしかわからないドライビングの良さが、今後の車両開発に組み込まれる日を期待したい。