ボディカラーはレースで培ったノウハウを採用
スバルは2024年1月12日から14日まで幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された「東京オートサロン2024」にて、STIパフォーマンスパーツを随所に装着したカスタマイズモデル「BRZ STI performance」を展示した。スバル好きの心をギュッと鷲掴みした1台を紹介しよう。
STIパーツをふんだんに使った魅力的な1台
BRZといえば、2023年9月にSTIチューニングダンパーやボルドーの専用内装を備えたSTI Sport グレードの追加、さらにはMT車向けのアイサイトを初搭載するなど話題になったクルマだ。今回のカスタマイズモデルは、STI Sportグレードをベースに、STI製パーツの装着やイベント専用のカスタムを施したもの。
エクステリアには、STI製フロントアンダースポイラー、スカートリップ、フロントフェンダーガーニッシュ、ドアハンドルプロテクターブラック、サイドアンダースポイラー、リアサイドアンダースポイラー、トランクリッドガーニッシュ、ドライカーボンリアスポイラー、STIパフォーマンスマフラーを装着した。
これでもか! というぐらいSTIパーツが満載なのだが、メーカー謹製オプションアイテムとあって、点数多く装着しているにもかかわらず、付けすぎな印象が全く感じられない。むしろバランスがとても良く、完成された佇まいを感じる。
現在STIで販売されているパーツを使用しているので、自分のクルマにも装着すれば同じようなスタイルを作ることができるのもファンには嬉しいポイント。
チェリーレッドのドアミラーカバーは、このカスタムモデルのベースであるZD型にカタログ上では設定されておらず、ひとつ前のZC型に設定されていたものだ。流用できるかは、要確認だ。
足元には、BBS製のSTIパフォーマンスホイール・18インチ7.5Jのマットブロンズを履かせていた。ブルーのボディカラーにブロンズの組み合わせは足元を華やかにしていて、色使いの参考になる。
クルマを意のままに操れるパーツも装着
走行性能のパーツとして、STI製フレキシブルVバーとSTI製のドロースティフナーリアが装着されている。フレキシブルVバーはフロントストラットとバルクヘッドを繋げるVバーにピロボールを挟み、シャシーのしなりを効果的に利用することで、ステアリグ応答性をアップし、操舵初期の常用域から限界までドライバーの意のままに走行できるハンドリングを実現するパーツだ。
ドロースティフナーリアは、リアバンパー内の左右のリアフレーム後端部に、フレキシブルドロースティフナーを装着することで、適切な負荷を車体にかけることができ、ドライバーの操作に対する車体の一体感を高め、スポーティで機敏な動きとなめらかな乗り心地を両立させるパーツだ。スバルのクルマ作りが目指す、ドライバーとクルマの一体感の実現を担う重要なアイテムが付けられていた。
そのほか、カスタムモデル用に、SUBARU BRZ GT300と同様のストライプのペイントがボンネットとトランクに描かれていた。また、ルーフに鏡面のようなシルバーのラッピングが施されており、このラッピングはBRZ GT300やニュルブルクリンク24時間耐久レース車のSUBARU WRX NBR CHALLENGEにも採用されているもの。
日光を反射して、車内の温度上昇を軽減する効果を持っているとのこと。レーシングスーツを装着してドライブしなければならないレース車にとって、真夏などはとても大切な役割を果たしてくれているカスタムなのだ。レースで培った技術をここでも市販車にフィードバックしていることがうかがえる。
今後、STI performanceパッケージとして販売する予定はあるかとの問いについて担当者は次のようにコメント。
「現段階でパッケージ化することは考えておりません。オーナーさんそれぞれ装着したいパーツが違うと思うので、あえて好きなものだけを選択して付けてもらうようにしています」
カスタムの完成形ともいえるBRZ STI performance。機能性とカッコよさを兼ね備えたSTIパーツに今一度注目してほしい。