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イーグルスの名曲が再現された街角はまさに「聖地」でした! ウィンズローには歌詞どおり赤いフォードトラックが佇んでいます【ルート66旅_35】

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭

  • テイク・イット・イージーで「I'm a standing on a corner in Winslow, Arizona」と歌われた街角。今も世界中から多くのファンが訪れる
  • ジャクソン・ブラウンの銅像。2023年の来日公演でも「テイク・イット・イージー」を、75歳の年齢を感じさせない声で歌ってくれた
  • 能天気に聞こえる曲調や歌詞のなかに、寂しさや諦観すら感じる名曲中の名曲だ。カバーされていることも多いので聴き比べてみよう
  • 2016年に亡くなったグレン・フライを偲んで建てられた銅像。テイク・イット・イージーを作った、ロングヘアーだった時代の姿だ
  • デビュー前からの友人であるジャクソン・ブラウンとグレン・フライ。ふたりが並んで立つ姿を見られるのはファンとして嬉しい限り
  • ルート66ファンの旅人にも人気なファルコン・レストラン。長きにわたるコロナ禍を乗り越え、今も美味しい料理を提供し続けている
  • ここのハンバーガーはルート66全線でもトップクラスの美味しさだと思う。個人的にオススメするメニューはRT.66ダブルバーガー
  • 100年に迫る歴史を持つウィンズロー・シアター。この写真を撮影したのは2012年、ちょうど閉館し売りに出されている時期だった
  • リトル・ペインテッド・デザートのリムから砂漠とはるか遠くの山々までを一望。絵の具を塗ったような色彩は本家に引けを取らない
  • 見下ろすとあちこちに動物の姿が。リムから降りていく階段があるということは、牧場ではないにしろ誰かが飼っているのだろうか?
  • リトル・ペインテッド・デザートで遭遇した獰猛な野犬。人の気配がないスポットだけに身の安全にはくれぐれも注意して行動しよう
  • スタンディング・オン・ザ・コーナー・パークの交差点。巨大なルート66のロードサインが描かれ、多くの観光客が足を停めている
  • 「テイク・イット・イージー」のなかで「It's a girl, my Lord, in a flatbed Ford slowin' down to take a look at me」と歌われた、赤いフォードのフラットベッドが佇む

「テイク・イット・イージー」でイーグルスが歌ったウィンズローの街角

広大なアメリカを東西2347マイル(3755km)にわたって結ぶ旧国道「ルート66」をこれまで5回往復した経験をもつ筆者が、ルート66の魅力を紹介しながらバーチャル・トリップへご案内。イリノイ州シカゴから西に向かい、見どころの多いアリゾナ州へやって来ました。今回は人気バンド・イーグルスとゆかりの深い必見スポットです。

イーグルス・ファンならずとも「聖地巡礼」する価値あり

世界中でヒットした「ホテル・カリフォルニア」などで知られ、結成から半世紀が過ぎた今も人気のバンドであるイーグルス。デビュー・シングルであり代表曲のひとつ「テイク・イット・イージー」は、カントリー・ロック調の軽快なリズムで彼らを一躍スターダムの座へ押し上げた。今回はそんな名曲と深い関係がある街を紹介しよう。

女性関係のしがらみを断ち切って旅に出た主人公は、アリゾナ州のウィンズローという小さな街にたどり着く。街角に佇んでいると赤いフォードのトラックに乗った女の子が自分を見つけてスピードを落とす。歌詞の表面だけを捉えればモテ自慢の軽いノリにも思えるが、随所にダブル・ミーニング的な意味が込められていると言われ、昔からファンの間で作者が込めた意図について議論されてきた。

何はともあれ実際のウィンズローには、イーグルスのファン必見の「街角」がある。それがスタンディング・オン・ザ・コーナー・パークで、街のメイン・ストリートであるルート66との交差点だ。パークといっても立派な公園があるわけじゃない。火災で焼け落ちた建物の一部を使ったイラストを描いた壁、そしてテイク・イット・イージーを共同で作り上げたふたり、イーグルスのグレン・フライとジャクソン・ブラウンの銅像だ。

最初にジャクソン・ブラウンが書き始めたが完成させることができず、同じアパートに住んでいたグレン・フライが手を貸して生まれたという。最初にイーグルスがデビュー曲として世に送り出し、後にジャクソン・ブラウンも自分のアルバムに収録。そんな経緯があり最初に建てられた銅像はジャクソン・ブラウンで、グレン・フライの銅像ができたのは彼が2016年に亡くなった後だ。傍には歌詞のなかに出てくる赤いフォードのトラックが置かれ、向かいのギフトショップはスピーカーでイーグルスを流し続ける。

イーグルスやジャクソン・ブラウンの大ファンである私にとってはまさに聖地で、ウィンズローを訪れての「巡礼」もルート66を走る目的のひとつといっていい。2011年3月6日に東京ドームで行なわれた公演では、アンコールで生のテイク・イット・イージーを聴き、翌日からルート66全線走破の旅に出るという巡り合わせ。

余談だがジャクソン・ブラウンが2014年にリリースしたアルバム『スタンディング・イン・ザ・ブリーチ』には、テイク・イット・イージーのように軽快な曲調の「リービング・ウィンズロー」が収録されているので興味がある人は聴いてみよう。

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