レトロな街並みや郊外の砂漠も見てみよう
ウィンズローで必ず立ち寄りたい場所は他にもある。お腹が空いているなら1955年に創業した、ファルコン・レストランをお勧めしたい。朝6時から夜9時まで営業しており上質なアメリカとメキシコの料理、また心のこもったサービスでルート66の旅人をもてなしてくれる。
もうひとつは1927年オープンの映画館、ウィンズロー・シアターだ。アール・デコ様式の建物で当時としては珍しいエアコン完備。不況や近年のコロナ禍などで何度か閉鎖の憂き目に遭いつつも、2023年4月1日からは新しいオーナーの手で再開されているようだ。
時間に余裕があれば郊外へ足を伸ばしてもいい。ウィンズローから北東に30分ほど走ると、リトル・ペインテッド・デザートに到着する。名前のとおり「ペトリファイド・フォレスト国立公園」を構成する、ペインテッド・デザートと同じくカラフルに彩られた砂漠だ。
規模こそ本家より小さいけど入場料が不要なうえ、誰かと会うことはほとんどない静けさがお気に入り。ただし無人がゆえにリムから底へ降りてのトレッキングや、コヨーテなど野生動物との遭遇には十分に注意したい。私も数年前に野犬とバッタリ出くわし、慌ててクルマへ逃げ戻ったことがある。アメリカは日本と違い狂犬病の清浄国ではなく、犬に限らず野生哺乳類との接触はリスクを伴う。十分に注意したうえで自然が描いた絵画を楽しんでほしい。
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