亡き会長への感謝とカーベキューの導入
「過去にホンダ ZやN360を仕上げたことがあるので初の軽自動車というわけではないのですが、2ストロークエンジンの軽自動車を手がけたことはないので、そういった観点では今回が初ということになります。2023年の夏前から作業を開始し、2024年1月に入って完成しました」
そのように話してくれたエンドレスのスタッフによると、ボディレストア時に車体を回転させてラクラク作業できるカーベキューを2023年に導入したらしく、より鈑金と塗装にこだわって自社にて仕上げたそうだ。
何ゆえにフロンテクーペなのか? ということについても伺ってみたら、このように話してくれた。
「エンドレスの創業者である花里 功会長が2023年に亡くなりましたが、会長は若い頃にフロンテクーペのレーシングカーを造って、筑波サーキットなどでレースをやっていました。そういったこともあり、今回展示したクラシックカーは花里 功会長のメモリアルとして製作したという側面もあります」
今はなき会長への感謝とカーベキューの導入という、ふたつの要素がプラスされたことで、東京オートサロン2024で披露されたフロンテクーペには魂が宿っていた。エンドレスのクラシックカー再生技術がさらなる高みへ到達したということなので、来年の展示にも期待したいと思う。