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バブル時代の3代目「プレリュード」が人生初のクルマ。5代目に乗り換えて18年のホンダ党は「一生手放すことはないです」

江嵜さんの愛車は購入時にローダウンを施したそうだが、このさり気ない低さが、プレリュードの美しさを引き立てている

ホンダのスペシャリティクーペは健在

バブル時代のデートカーとして、大ヒットを記録したホンダ「プレリュード」(3代目)。その後、バブル崩壊やスポーツカー人気の衰退と共に、4代目、5代目の人気も急落。結果的に2001年を持って「プレリュード」の系譜が消滅してしまいました。しかし、2023年11月3日(金)に開催された「ネオクラシックホンダファンミーティング2023」には、4代目、5代目を所有するオーナーさんが来場されていたのです。その中で、5代目のオーナー江嵜 誠さんに、愛車への思いを聞いてみました。

免許取得後の初愛車が、3代目「プレリュード」

「21歳頃に免許を取得したのですが、最初はクルマには興味がなかったのです。そんな時に父親から貰ったクルマが、3代目のプレリュードでした」

こう切り出してくれた江嵜さんの父親は、当時中古車販売店に勤めていたそうだ。そのため、いろいろな車両に乗る機会があり、当時下取り車で入庫してきた3代目「プレリュード」を自身の通勤用として入手した。

「免許を取ったことだし、乗りたいのならば好きに乗っていいよ」

という何気ないきっかけで、江嵜さんの愛車となった。

「最初は特に思い入れもなく乗っていたのですが、あの頃に頭文字Dやワイルドスピードの影響からか、スポーツカーが流行り出したんです。周りの友達が、スカイラインとか180SXに乗り始めていました。僕が乗っていたプレリュードは、スポーツカーではないけど、2ドアでカッコイイクルマなんだなと、少しずつ自覚していたところだったのです」

ところが、その後に不幸がやって来る。自損事故により愛車が廃車に。理由は、江嵜さん自身のわき見運転によるものだった。どうしてもクルマ必要なため、新たに車両を手に入れなければならない。そして選んだ車両が、この5代目「プレリュード」だったのだ。

クルマに無関心だったことが、古いクルマへの先入観を無くした!?

「当時、3代目プレリュードは不人気で値段も安かったので、また同じクルマに乗ろうかとも考えました。しかし、せっかく買い替えるのに、同じというのもどうかと。ホンダは好き。でも、人と同じクルマはイヤ。そこで知らないなりにいろいろと調べた結果、この5代目がお買い得だと気付いたのです。しかも、3代目よりは年式が新しいなと(笑)」

1981年生まれで現在42歳になる江嵜さんが、この5代目を入手したのは24歳の頃。愛車は1996年式だったため、購入当時で約10年落ちの個体だった。しかし、その前に所有していた3代目と比べたら、「最新のクルマ」。それも、これを購入する大きな理由のひとつだったそうだ。

「元々クルマに興味が無いまま3代目プレリュードに乗っていたため、古いクルマは壊れるという先入観が無かったのです。でも、5代目を手に入れてからこの17~8年の間に、エンジンからのオイル漏れなどのトラブルはありました。でも、乗り換えたくなかったので、それもしっかりと修理して、こうして元気に走らせています」

酷い時には、500km走行ごとに、1Lのオイルを継ぎ足したこともあったという。乗る前にオイル量を確認。減っていたら継ぎ足す。こんな生活をしばらくは繰り返していて、

「僕がクルマを停めた所は、オイル染みができるのですぐに分かりました(笑)」

という状態だったのだとか。また、外装もクリアが剥げるなどしたため、部分的に鈑金修理をしている。

「このプレリュードも古くなってしまい、今後も大切にしたいので、日常の足グルマとして軽自動車を手に入れました。でも、一生手放すことはないです!」

クルマに興味が無かった男子が、いつの間にか、立派なクルマ好きへと変化していった。あの時、3代目「プレリュード」を譲った江嵜さんの父親は、今のご子息の姿を見て、ニンマリとほほ笑んでいるのかもしれない。

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