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BMW「325iツーリング」にM3エンジンを換装! 最強のファミリー超特急は「M3の感触を味わいたくなったから」

オーナーのツカボンさんと愛車のBMW 325iツーリング

E30系を中心に約20台のBWWが集合

1980年代ファッションで同年代のBWWオーナーたちの集まるオフ会が「30ミーティング」です。2023年12月30日に高速道路のパーキングエリアで開催され、E30系を中心に約20台のBWWが集合して楽しみました。会場から、気になったBMW「325iツーリング」とそのオーナーを紹介します。

フロントグリルにはM3のバッジ

「オフ会」なんて言葉があるくらいだから、いまや人々のコミュニケーションはオンラインのネット上がデフォルトとなっている場合も多い。30年ほど昔であれば、趣味のクルマに乗るオーナー同士が集まろうとすれば、まずは「行きつけのショップをハブに情報拡散」、「雑誌の読者欄などに告知を投稿する」、その上での「電話・ファックス・手紙」。さらには「同じクルマに乗っているオーナーに街中で声をかけてイベントやクラブに誘う」なんてことも当たり前だった。それがいまではインターネットの普及で、同好の士が気軽に集まれる機会も随分と増えたようだ。

今回、取材にお邪魔したのは「30ミーティング」という名のオフ会。基本的には1980年代BWWオーナーたちのミーティングで、その名称はもちろん当時の基幹車種E30系にちなんだもの。「毎月月末30日に都合のつく参加者が集合」というだけで、とくに厳密な参加規約などはない、気心知れた仲間内のミーティングである。

ただ、12月だけは特別に、「車両に合わせて1980年代のファッションで参加すること(強制ではない)」というレギュレーションがあり、参加者によってはかなり当時風の出で立ちで現れたりもする。そんな肩ひじ張らないミーティングが気軽に行えることは、ネットの普及がもたらしたメリットのひとつと言えよう。

この年最後のミーティング集合場所となった高速道路のパーキングエリアには、集合時間に設定された朝9時を待たずに参加車両が続々と集まり始め、年末の慌ただしい時期にもかかわらずBWWとそのオーナーたちが集合した。あえてこの時代のBMWに乗り続けているオーナーたちだけに、集まったクルマたちにはそれぞれのこだわりが感じ取れる。参加者はあちこちで思い思いの談笑の輪。

そんな中、目に止まった1台がこの325iツーリングである。やや低めに身構えたスタンスに、フロントグリルにはM3のバッジ。これは単なるバッジチューニングではなさそうだと、オーナーの“ツカボン”さんにお話を伺ってみた。

家族のことも考えツーリングを入手

「もともとは1991年の325iツーリングです。走行距離は18万5000kmをオーバー、じつはエンジンをM3のものに換装してありますから、厳密には1991年式の325iツーリング(改)です」

という。ただならぬオーラを発していたのも聞いて納得なわけだが、それはまたどういった経緯で?

「社会人となって少し経った1998年にBMW 318iの4ドアを手に入れたんです。BBSホイールにピレリを履かせたりして楽しんでいました。その後、仕事で海外への転勤が決まりそのクルマは手放してしまいましたが、それがBMW好きになったきっかけです」

数年の海外勤務を終え、帰国したツカボンさん。

「またBMW、できれば今度はE30のM3に乗ってみたいと考えたのですが、その頃はすでに子どももいたので、家族のことも考えツーリングを手に入れました。当初はおとなしくノーマルのまま乗っていたのですが、やはりM3の感触を味わいたくなり、ついに数年前にエンジン換装に踏み切ったのです」

とのこと。Gr.Aレース制覇を前提に生み出されたホモロゲーションモデル、ご存知M3。その2.3L DOHC直4エンジンを、もともとは家族のために手に入れた5ドアのワゴン・ボディに押し込んだツカボンさんの「1991年の325iツーリング(改)」は、最強のファミリー超特急? 羊の皮を被った狼とも称される本家本元のE30 M3に比べ、ある意味「羊の皮を被った狼度数」はさらに高いと言えよう。

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