ベンテイガが不動の人気
モデル別の販売構成比を見ると、ベンテイガが全体の44%、コンチネンタルGTが31%、フライングスパーが25%を占める結果となった。
ベンテイガに関しては世界的にEWBモデルのデリバリーが始まり、ベンテイガ全体の1/3を占めるベントレーの屋台骨を支える主力車種となった。
ベンテイガ、フライングスパーの顧客の1/4はハイブリッドモデルを選択されるが、イギリスでは、コンチネンタルGTを含む全ての顧客の27%がハイブリッドモデルを選択し、ハイブリッドモデルが最も売れたマーケットとなった。
ベントレーモーターズの会長兼CEOであるエイドリアン・ホールマーク氏はこのように語る。
「私たちは過去3番目に高い販売実績を記録し、強力な受注残を維持して2024年を迎えることができました。その結果、売上の質は大幅に向上し、収益の高いデリバティブモデルは大幅に増加し、オーダーメイドのパーソナライゼーション需要も大幅に伸びました。世界的な需要は引き続き高く、ハイブリッドモデルへの関心も高く、今年もさらに多くの需要が見込まれることから、今後1年間については慎重でありながらポジティブな見方を続けています」
販売モデルが減少し、EVシフトの難しい局面に突入してゆくベントレーが今年はどのような舵取りをしていくのだろうか。
AMWノミカタ
手作業のプロセスが多く生産台数を大きく増やせないベントレーが、右肩上がりの販売台数増を続けていくのは難しい。またEVシフトに向け既存車種を絞り込む必要もでてくるのであろう。そんな中、台数より収益性への舵取りに成功したのが2023年だったのかもしれない。クルマに新たな価値を付加し、その価値を理解いただける顧客にクルマを販売する。ベントレーは良い顧客を持っているブランドなのだとつくづく思う。