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DCブランドロゴが懐かしい! マツダ「サバンナRX-7」は10年眠っていたエアロパーツを復刻して「IMSA GTO 254」仕様にしました

マツダ サバンナRX-7 254:ボンネットの前端に熱気を排出するためのアウトレットがある

1982年のWEC in Japan富士に参戦したマシンを再現

去る2023年10月29日に富士スピードウェイを会場として『POWER&TORQUE』という名のイベントが開催され、その中で箱車レーシングカーの走行枠が設けられました。『箱車の祭典2023』と銘打って実施された走行枠に参加していたマツダ「サバンナRX-7 IMSA GTO 254仕様車」を紹介します。

箱車の祭典とは?

1990年までの純レーシングカーによるClass1と、1990年までの市販車ベース車両によるClass2が設定され、前者はGr.CカーやGCカーなど、後者はツーリングカー、TS、ワンメイク車両などが対象となった。

当時のキットを現代の最新技術を用いて復刻

Class2には、2台のマツダ「サバンナRX-7」が参加し、そのうちの1台が1985年式のマツダ「サバンナRX-7 IMSA GTO 254仕様車」であった。このクルマは1982年のWEC in Japan富士に参戦し、従野孝司/関谷正徳/トム・ウォーキンショー組がドライブし総合4位に入賞したマシンを再現している。

オーナーであり、ドライバーとしてコースインした森崎義裕さんにインタビューできる時間ができたため、どういう経緯でサバンナRX-7 IMSA GTO 254仕様車が誕生したのかを伺ってみた。

「初代RX-7、SA22C型のオーナーズクラブの中で10数年眠っていたエアロパーツを譲ってもらうことができたんですよ。それで本物のサバンナRX-7 IMSA GTO 254がレストアされていたので、そちらと重ならないワークスカラーをチョイスしました。日本仕様であれば、かぶらないですからね」

どうやら眠っていたエアロパーツというのは往時にマツダスピードからリリースされたサバンナRX-7 IMSA GTO 254用のボディキットで、それを現代の最新技術を用いて復刻。その再現性の高さから、さまざまなイベントで数多くの賞を受賞しているのだった。

1979年に海外でも発売されたサバンナRX-7は、同年のデイトナ24時間レース GTUクラスでの1-2フィニッシュを起点として、アメリカのモータースポーツでも大活躍。IMSA通算100勝という素晴らしい成績を遺している。その速さから、ロータリーロケットと呼ばれていたほどだ。

初代RX-7をベースとしていた1982年式のサバンナRX-7 IMSA GTO 254は、その3年前にル・マンにエントリーしたRX-7 252iを発展されたマシンだ。マツダが1979年に参戦をスタートさせたアメリカIMSAシリーズにサービススタッフとして派遣されたマツダの技術者たちが全米各地のRX-7ユーザーの使用状況を調査し、RX-7レースカーのシャシー剛性をアップする改善メニューを多数生み出したといわれている。

それらの改善策がサバンナRX-7 IMSA GTO 254にも盛り込まれ、ミスター ル・マンの寺田陽次郎さんはワークスカーをドライブした際に「快適なハンドリングのクルマ」とコメントしている。RX-7レースカーがボディをねじらせながら走る姿は、地を這うように走行する現在のGTマシンとは趣が異なるが、ハンドリングがいいので乗りやすかったようだ。

箱車の祭典でマツダ サバンナRX-7 IMSA GTO 254仕様車をドライブした森崎さんによると、エンジンの調子はいいが、キャブターボなのでガソリンが漏れてきてしまい、思い入り走れなかったのだという。

「普段マツダのイベントで走ることが多いので、当然のことながら周囲はマツダ車ばかりなのですが、今回はハコスカGT-Rがいるので、いつもと違う雰囲気を楽しめました」

ちゃんと走れなかったが、そのように話してくれたので、箱車の祭典を楽しんでくれたことは間違いないだろう。

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