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スズキ「ジムニー」は雪山での力強い味方! ウインチ装着で雪深い山奥でも安心です【おとなの山遊びVol.23】

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭(SATO Kei)

  • 雪山のジムニー
  • 倒木を牽引ロープで引きずって片付けるのは結構な手間だ。電動ウインチならカンタンに引き寄せられるので作業の時間を短縮できる
  • ひと冬で2~3回は遭遇する倒木。雪の重さと強風で細い木は折れてしまうようだ。春になったら切断して燃料に使わせてもらおう
  • 流行りのシンセティックロープ。標準牽引力は1630kgで最大牽引力が2041kg、1t未満のJB23ジムニーを引っ張るには十分なパワーだろう
  • 中古パーツの程度は走行距離だけでは判断が難しい。二度手間や余計な出費を避けるためにも保証が付いたリビルトトランスミッションを選択
  • これからも長く乗り続けるクルマであり、冬に壊れて使えなくなっては本末転倒。細部までチェックしてもらいトラブルの種を取り除く
  • 11月の末にはタイヤもスタッドレスに履き替えた。トランスミッションの不安がなくなり万全のコンディションで冬を迎えられるのが嬉しい
  • フロントバンパーにスッキリ収まった電動ウインチ。激安な某国製もたくさん出回っているが、信頼性を最優先してアメリカのWARNをチョイスした
  • 2021年の冬が平均的な降雪量。この翌週はジムニーですら雪に行く手を阻まれ、クルマを置きスノーシューで山小屋まで歩いて行った

楽しく過ごすためにも冬山対策は万全に

筆者がコロナ禍でスタートさせた山小屋での山遊び。降雪地域ゆえ、冬となれば雪に苦労させられる場面も多々ある。そこで、今回は現場で力強い味方となってくれる、相棒のスズキ「ジムニー」に冬対策などを施して万全の体制が整った。

不安箇所も払拭することで安心できる

とうとう初雪が降った秘密基地。昨冬は記録的な雪の少なさでつねにクルマで入ることができたのだが、代償として沢が干上がりやすく夏は例年よりも暑かった。やはり適度な降雪は必要なんだと痛感する。

もっとも2023年は近隣の方によれば例外中の例外。2021年はジムニーですら数回のスタックを経験し、その都度ひとりスコップで雪を掘って脱出した。幸いハマったのは明るい時間帯ばかりだったものの、60cm近く積もった雪をかき分けるのは結構な重労働。ただでさえ狭い林道は雪が降るとさらにタイトになり、レッカー車を呼んで助けてもらうことも難しいのだ。

そのためここでは「自助」するための装備が何よりも大切。タイヤのインチアップで地上高を稼ぐことも考えたが、やはりウインチに勝る手段はないという結論に達した。選んだのは電動ウインチの定番であるWARN、必要にして十分な牽引力の「VRX 45-S」だ。取り付けに必要なマウントなどを含めパーツ代の合計は約12万円、除雪なんて入るわけがない冬の森でハマったときの苦労を考えれば、決して安い金額ではないものの許容範囲といって差し支えないだろう。

併せて滑車と延長用のロープも購入。引っかけるための木はそこらじゅうにあり、ここまで揃えておけばハマって抜け出せない、なんて最悪の事態に陥ることはないと思いたい。

不具合のあったトランスミッションも思い切って交換

取り付けは山形県にあるオートリサーチ米沢にて。タイミングよく11月が車検だったこともあり、オイル漏れなどをひととおり修理してもらい、滑り気味だったAT本体も交換した。昨年から減速して停止する寸前に結構なショックがあり、初期はオイル添加剤を入れてなんとかごまかしていたが、どんどん症状が酷くなってきたので載せ替えを決意。調べると走行距離の少ない中古と保証が付いたリビルト品では、価格差が3~5万円しかないため迷うことなくリビルトを選んだ。

ウインチ装着

自分のJB23ジムニーは2型なので車齢は23年、当然あちこちに不具合が出ても不思議ではない。雪深い森で止まったなんて事態を招かないよう、多少の出費は覚悟のうえで予防整備も依頼した。

肝心のウインチはフロントバンパーを少しだけカットし、ほとんど突出することなくスマートに取り付けてもらえた。無謀なアタックをするわけではないし、出番がないのに越したことはないが、ウインチがあるだけで安心感は倍増する。

また用途はスタックしたときの脱出に限らず、倒木を片付けるときなどにも重宝すること確実。雪の重さに耐えかねて林道の木が毎年2~3本は倒れており、今までは人力か牽引ロープを使って引きずるしかなかった。電動ウインチを使えばそういった作業の効率もアップする。これにて山小屋もジムニーも冬に対する備えは万全、冬山を昨年の分まで遊ぶだけだ!

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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