ダムドが提案するランチア&ルノー風ジムニーシエラ
近年、増加傾向にあるのが、往年の名車のイメージをまとったボディキットです。その先駆者ともいえるダムド(DAMD)が2024年の新作として、予想外の車両をベースとした予想外のボディキットを発表。2024年2月10~12日にインテックス大阪で開催の「大阪オートメッセ(OAM)2024」に出展しました。
往年のラリーマシンをオマージュした「リトルサンク」
ダムドが提案する名車リスペクトな新たなボディキットは、「ヨーロピアン マスターピース」をテーマに作り上げられた「little 5.(リトルサンク)」と「little Δ.(リトルデルタ)」と名付けられた2台で、わかる人ならすぐわかる往年のラリーマシンをオマージュしたもの。そしてそのベースとなったのは、なんと本格オフロードマシンとして知る人ぞ知るスズキ「ジムニーシエラ」なのである。
ブルーのボディカラーをまとったリトルサンクは、WRCで勝つためにFFレイアウトからMRレイアウトへと魔改造されて生み出されたルノー「5ターボ」をオマージュしており、ブリスター風に改められたオーバーフェンダーや、角形ヘッドライトで雰囲気満点だ。
ボディサイドには5ターボに備わる「TURBO」のデカールをオマージュしたものが貼られているが、ベースとなったジムニーシエラは1.5LのNAエンジンが搭載されているため、小さく「NON」という文字が入っており、ターボがついていないことをコッソリアピールする遊び心も忘れていない。
「リトルデルタ」は屹立するリアウイングを再現
そしてもう1台のレッドのボディカラーのリトルデルタは、異形4灯のヘッドライトと特徴的なグリルでおわかりの通り、ラリーで勝つためには4WDが必須という概念をライバルメーカーに植え付けたことでも知られるランチア「デルタ インテグラーレ」をオマージュ。
情熱的なイタリアンレッドのボディカラーと最後の限定車「コレッツィオーネ」を彷彿とさせるセンターストライプ、そして立てて装着されたリアウイングなどが「らしさ」を演出している。
ちなみにこのリアウイングはリトルサンクに装着されているものと同じで、取り付け角度を変えることで違いを表現しているだけでなく、なんとヘッドライトとグリル以外はリトルサンクとリトルデルタで全く同じボディパーツを使用しているというのもポイントだ。
そして装着については他のダムドのモデルと同じく、純正のボディパネルへの加工は一切不要で、ブリスタータイプのオーバーフェンダーも純正のオーバーフェンダー取り付け部と両面テープの併用で固定されており、いつでも純正のジムニーシエラに戻すことができるのだ。
BRIDEとコラボしたシートと復刻したOZラリーレーシングも必見
インテリアにはBRIDEとのコラボで生まれた専用表皮を備えたリクライニングバケットシートを装着。この表皮デザインは今のところショー用のスペシャルアイテムとなっているが、反響次第では市販の可能性もあるとのことで、リトルサンク/リトルデルタ以外の車種に乗っているユーザーも注目したいところだ。
さらに、クラシカルなデザインにはクラシカルなホイールをとこだわり、イタリアのホイールの名門「OZレーシング」と交渉。ラリー車ホイールの名作「ラリーレーシング」の往年のスタイルを復刻してもらい装着しているのも見逃せないポイントだ。ジムニーシエラ用はダムドが販売を担当し、ジムニー用はOZレーシングで販売する分担となる。
気になるリリースは春ごろを予定しており、価格は40万円程度からとなる予定。これからジムニーシエラを購入予定の人はもちろん、すでに乗っている人も装着可能なので、気になる人はぜひチェックしていただきたい1台だ。