レースカーにも対応した、至れり尽くせりの設備
テープカットセレモニーののち、われわれ報道陣にはちょっと趣向を凝らしたイベントが用意されていた。「Nicole Competizioneプレオウンド ショールーム&サービスセンター」の広大な各施設のセクションを、まるで博物館見学のようにガイドつきツアーで巡るというものである。しかもガイド役となるのは、現在の日本国内においてフェラーリ公式のアンバサダーを務める現役レーシングドライバーという、魅力的なサプライズまで盛り込まれていた。
まず「ブランパンGTワールド・チャレンジ」で488GT3とともに戦った坂本祐也選手が案内するサービスセンター棟1Fでは、6基メンテナンス用リフトやオイル交換ブース、タイヤ交換スペースなどが用意される。ちなみにこの設計には、アメリカのレース界のトップカテゴリーにて長年にわたって最強チームの座を維持してきた「ペンスキー・レーシング」のノウハウも活かされているとのことである。
次に階段を上ると、スーパーGTでチャンピオンの経験もある、番場 琢選手がサービスセンター棟2Fを案内。ここでは市販ロードカーのみならず、レーシングカーにも対応したコーナーウェイト計測アライメント調整ブースや、ハイブリッドやEVなど次世代を見越したサービスのためのスペース、さらには「プレオウンド」に入庫した車両を撮影する専用ブースまで完備している。
そしてツアーの締めくくりは、ニュルブルクリンク24時間レースなどでも活躍してきたほか、国内のフェラーリ公式イベントでは「XXプログラム」用マシンも委ねられる東 徹次郎選手が1Fのプレオウンド専用ショールームを案内。2Fショールームの7台にくわえ、6台の展示が可能なショールームでは、イタリア製の高級家具で構成される居心地の良いラウンジや、納車セレモニーのためのスペースも設けられている。
さらに2Fには、顧客のための車両預かりスペースが47台分も用意されているとのこと。この国内最大の巨大施設とともに、これからも神奈川地区のフェラーリユーザーとフェラーリの世界観を支えていくニコル・コンペティツィオーネに注目していきたい。