やはり自分だけの城が欲しくなる
森の開拓を始めてから3回目の冬がやって来ました。もっとも昨年よりさらに雪が少ないおかげで、伐採や切り株の除去といった作業は捗っています。それらと同時に進行しているのが、新しいログハウスを建設する計画です。
確実に理想を形にするべくプロの手に委ねる
現在の山小屋は知人が作ったものの諸事情でほぼ来ることがなく、傷むのは惜しいから好きに使ってほしいと託された物件であり、もともとは空いている場所に自分用のログハウスを建てる予定だった。
2021年に起きたウッドショックが落ち着き、資金の目処も付いたので実行に移すことを決意。4年にわたり山小屋を使わせてもらったおかげで、小さな不満や改善すべきポイントも見えている。それらを踏まえて理想のログハウスを作りたい。
なお作業は以前に書いたとおりリスクを避け、お世話になっている専門の職人に依頼する。セルフビルドは楽しそうであり、やり甲斐もあると思うが、幸か不幸か仕事が忙しく月に2日ほどしか休めず、そのペースでは完成まで何年もかかってしまいそう。加えて技術や木材の保管場所にも問題があり、失敗して後悔するのは火を見るよりも明らかだ。
まず自分でざっくりとしたイラストを描き、プロに図面を起こしてもらうことにした。最大のポイントは屋根の形状。今の山小屋はオーソドックスな切妻屋根で、ロフトの両端がデッドスペース化しており、小物を置く程度しか使い道が見当たらない。それを片流れ屋根にすればスペースを有効活用でき、壁際は天井が高く寝たときの圧迫感も少なくなる。
もうひとつは靴を脱ぎ履きするスペース、いわゆるタタキを室内に設けることだ。不快な害虫が室内に侵入してくるのを防ぎつつ、冬は温かい空気が外へ出にくいのもありがたい。外でいえば屋根を伝った雨がウッドデッキの手すりを直撃し、すぐに苔が生えてしまうのでもっと屋根は長く設計するのがマストだ。
ウッドデッキは拡張に備えて面積を広くし、かつ建物を囲うイメージのL字型にする。そもそもの目標が定住とは言わずとも快適な長期滞在に耐えうることなので、いずれはウッドデッキに自分用の風呂とトイレを作ろうと思っている。
利便性を高めるにはソーラーパネルも設置したい。当初は木が密集しすぎて日光が当たらず、仮に設置しても発電量はたかが知れていた。しかし伐採が進むに従い日当たりは改善しており、新しいログハウスを建てるにはさらに8~9本の伐採が必要。日当たりは劇的によくなるはずなので、それを発電に利用しない手はないだろう。
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4年にわたる山小屋ライフで気付いた点を加味し、人生の後半戦をより楽しく過ごす拠点を築く。春になり雪が解けたら本格的な作業がスタートする予定なので、通常の開拓と並行して進行状況や細部の作りを紹介したい。