オープンスポーツが都心でもGOODなホンダ ビート
マツダ ロードスターの大ヒットを、ホンダが黙って見ているはずもなく、1991年にミッドシップ軽オープンスポーツのホンダ「ビート」を発売する。意外なことに、こちらは都心でも当時、よく見かけることになった。都心の駐車場事情に合ったスポーツカーだったかもしれない。
ちなみにその後「S660」という若き開発責任者のアイデアで創り出した軽ライトウェイトスポーツが登場するのだが、どちらも目を三角にして飛ばす、というより、気軽にスポーツカーを楽しむ若きカップルのデートカーとして似合うクルマと言っていいかもしれない。
アメ車が似合う世田谷! シボレー コルベット C4
一世を風靡したかどうかはともかく、1990年代の国道246号線、渋谷、世田谷方面でよく見かけたのが、シボレー「コルベット C4」だった。世田谷界隈にアメ車、コルベットを扱う新中古車店が点在していたこともあるが、所さんの世田谷ベースも存在する世田谷は、なぜかアメ車が似合う空気感があったのだ(今でも!)。
オシャレ好き・クルマ好きが愛したシトロエンXM
1990年代に、いわゆるカタカナ系職業につくオシャレ好き、クルマ好きの間で密かなブームが巻き起こっていたのが、フランス車。シトロエン「BX」、「エグザンティア」も人気だったが、その極みが当時のシトロエンの最上級車種の「XM」だ。
1989年に本国で登場し、1990年にはヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した名車である。アバンギャルドなスタイリング、インテリアデザイン、独特の快適極まる乗り心地は、もちろん自身の満足度のためでもあるのだが、都会にひっそりとあって古城のような雰囲気があり、当時の遊び人たちの憧れでもあった会員制レストラン(たしか、東京・四谷の奥地!? にあり、筆者も何度か訪れた)に乗りつけるのに最高に似合っていたのである。
スポーツカーファン熱狂! ポルシェ ボクスター
そして、1990年代にスポーツカーファンを熱狂させた輸入スポーツカーの1台が、1996年に登場したポルシェ「ボクスター」だった。「911」はちょっと手が出ないヤングゼグゼクティブ(死語かっ!)が水平対向6気筒エンジンのサウンドと低重心極まる走りに、助手席の彼女とともに酔ったのである。青山や六本木のカフェで、ポルシェのキーホルダーとキーを、これみよがしに置くことも、もちろん、真のポルシェユーザーとして許された。911の964型のティプトロニック搭載とともに、ポルシェの門戸を広げてくれた1990年代に一世を風靡したスポーツカーである。