旧車ブームの波はなにも当時を懐かしむ世代だけではなく、いまや20代の若者にも伝播している。90年代の国産旧車をあえて選んで愛車にしている若者が増えている理由は、彼らにとって当時のクルマも合わせたカルチャー全般が新鮮でエモいからにほかならない。いま、シティポップが見直されているのも同じ理由である。
ディッシュホイールを今風に再解釈
こうした流れはクルマだけでなく、ホイールのデザインにも当てはまる。昨今はブレーキキャリパーやブレーキディスクをいかに見せるかということが重要なテーマであったためか、ディッシュタイプのホイールにかつてのような隆盛はなかった。しかし、ノヴァリスのブランドからリリースされた「ASSETE D1(アセットD1)」は、ディッシュデザインを採用している。
真横から見るアセットD1は、王道のディッシュデザインであるが、少し角度をつけて眺めると、そこには90年代のディッシュにはなかった意匠が施されていることに気がつくだろう。
センター部を少し落とし込み、さらにスポークのエンド部をリムに向かって深くアールを付けることでリムの深さを強調するだけでなく、フラットで単調になりがちなディスク面に豊かな表情を与えていることがわかる。
また、アセットシリーズはピアスボルトを添えている点も特徴であるが、アセットD1にも当然このピアスボルトが設けられ、マルチピース風のさらなる高級感の演出に一役買っている。ワンピースのホイールが主流である今、ピアスボルト自体が若者世代には懐かしのアイテムであるのかもしれない。
サイズは15、16、18、19、20インチを揃える。どっしりとした重厚感あふれるホイールなので、現行型のトヨタ「アルファード/ヴェルファイア」にはもちろんのこと、ホワイトレターのタイヤと合わせてハイエースに装着してみてもマッチする。また、15、16インチあたりのサイズを現行の軽自動車にセットすると新鮮な発見がある。
手の届きやすい価格帯であることも、アセットD1の魅力のひとつ。他人と被らないホイールで気軽に愛車をイメージチェンジしたい人には、特にオススメの1本である。
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