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軽自動車で気軽に戦う「東北660シリーズ」の2024年シーズン開幕間近! 「ターボGP」と「耐久レース」の見どころを解説

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭(SATO Kei)

  • レースのスタートシーン
  • 東北660ターボGP、1クラス優勝は880号車 金澤延行選手
  • 東北660ターボGP、2クラス優勝は802号車 舟山 康選手
  • 東北660ターボGP、3クラス優勝は89号車 松山雄大選手
  • 東北660ターボGP、4クラス優勝は707号車 兵頭孝之選手
  • 東北660ターボGP、HA36クラス優勝は555号車 山口吉明選手
  • 旧規格アルトワークスもまだまだ戦える。今回は22号車 猪狩優希選手と65号車 菅 雄大選手の2台がエントリー、いずれもノントラブルで完走を果たす
  • ワークス体制でHA36を投入するラルグ水戸。必須になる前からロールケージを装着するなど、安全なクルマ作りも見習いたいチームだ
  • ターボGPで入賞したドライバーたち。東北660シリーズのなかではいい意味で「ユルい」カテゴリーなので、気軽に参加してみよう
  • 東北660耐久レースはローリングスタートで始まる。今回はフロントローが2台ともコペン。来季はHA36ワークスが参戦のウワサも
  • 東北660耐久レース総合優勝は、4クラス1位の760号車 ナローテックヨコハマ耐久アルト
  • 東北660耐久レース、2クラス優勝は382号車 SEIWA Aチーム
  • 東北660耐久レース、3クラス優勝は540号車 Moty's MKGレーシング
  • 耐久レースでもHA36アルトがどんどん増えている。燃費のよさには定評がある車種なので、長丁場になればなるほど有利かもしれない
  • 旧規格も3クラスと学生クラスを除けばエントリーできる。84号車 巻渕自動車 ルバード トゥデイは非MTRECながら3位に食い込んだ
  • 学生クラスがあるのも特徴。77号車 TGUAC ミラは決勝5位だった
  • 学生クラスで準優勝した、秋田大学の957号車 PON-52 エッセ
  • 学生クラスを6位で完走した、秋田県立大学の103号車 APUMSC
  • 学生クラスを7位で完走した、秋田県立大学の206号車 APUMSCチーム卒業生
  • スプリントレースと変わらないサイド・バイ・サイドのバトルも多い。クラス優勝はもちろん、総合でも上位を目指すチームばかりだ
  • 速さだけじゃなくトラブルを起こさず、に安定して走ることも大切な耐久レース。予定外のピットインは大きく順位を落としてしまう
  • 学生クラスで表彰台に乗ったドライバーの記念撮影。大学の自動車部は当然として、サークルや学校の枠を超えたチームも参加できる
  • 決勝はパイプ抜けで表彰台を逃したが、256号車 齋藤選手の速さには誰もが驚かされた。オフの間に新しいエンジンを組むというから期待したい
  • 東北660耐久レース、学生クラス優勝は382号車 極貧!ぐる凹愚民
  • 東北660ターボGP決勝の様子。ポールはいつもどおりコペンの金澤だが、すぐ背後にアルトの齋藤が迫る。来シーズンの対戦も楽しみだ

見どころ満載のターボGPと耐久レースに注目

まもなく開幕する2024年の東北660シリーズは軽自動車によるレースです。今シーズンも合計5つのカテゴリーが設けられ、その先陣を切るのが3月24日(日)の「ターボGP」と「耐久レース」。2023年12月3日に福島県のエビスサーキット西コースで行われた最終戦を振り返りつつ、今年の有望ドライバーや注目チームにフォーカスします。

戦闘力を高めたHA36アルトなどが大暴れの予感

新規格NAのスプリントレースを起源とする東北660シリーズだが、このふたつは過給器が付いたクルマでも旧規格でも参加できる。改造できる範囲も「東北660選手権」やスズキ「アルト」のワンメイクである「HA36カップ」より広いため、チューニングを楽しみたい人にも最適なカテゴリーなのだ。

まずは東北660ターボGPから。参戦するマシンが異なる、各クラスは下記のとおりだ。

1クラス:100ps以上のタービン交換車両(MT/AT/CVT/AGSを問わず)
2クラス:100ps以下のタービン交換車車両(MT/AT/CVT/AGSを問わず)
3クラス:純正タービン車両(MTのみ)
4クラス:AT/CVT/AGSのノーマルタービン車両

1クラスは常勝の880号車 金澤延行選手を脅かす、強力なライバルが鮮烈な復活を飾った。以前からスポット参戦していた256号車 齋藤博文選手がマシンを大幅にリニューアルした。HA23アルトをフルコン制御するばかりかアンチラグシステムまで搭載。練習走行から金澤選手に僅差で食らい付き、決勝では一時的にオーバーテイクも果たしている。パイピング抜けで順位こそ落としたものの、今季の活躍が楽しみな1台といえるだろう。

256号車アルト

もうひとつのトピックは3クラス。開幕戦からスズキ「カプチーノ」を持ち込んでいる89号車 松山雄大選手が、同クラスはおろか1クラスに肉薄するタイムを連発した。車両規定どおりタービンは純正だが、ECUはパルスポーツにて書き換えを行い、練習/予選/決勝と他を寄せ付けない速さで圧勝。新規格に比べて軽量なことは大きなアドバンテージに違いないが、電子制御どころかABSもなくシャシーも数世代前になるマシンで、この成績はドライバーの優れた技量を抜きにはあり得ないはずだ。今シーズンは2クラスなのか1クラスなのか、上位クラスでも台風の目になってくれそう。

なお2クラスの勝者は802号車 舟山 康選手、4クラスは707号車 兵頭孝之選手だった。車種ごとのワンメイクが成立したHA36クラスは、555号車 山口吉明選手、81号車 大内たかひろ選手のラルグ水戸がワンツーで最終戦を締めくくった。今季も同一型式が5台に達すればワンメイククラスを設けることになっており、同じクルマ同士でバトルしたい人は仲間を誘って参加してみてはいかがだろうか。

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