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軽自動車で気軽に戦う「東北660シリーズ」の2024年シーズン開幕間近! 「ターボGP」と「耐久レース」の見どころを解説

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭(SATO Kei)

耐久レースはマシンがバラエティ豊かに

いっぽう200分の決勝を争う東北660耐久レースは、各クラスを合計すると25チームがエントリーした。各クラスは下記の通り。

1クラス:過給器あり(新規格と旧規格混走)、市販ハイグリップラジアル装着可、タービン交換可
2クラス:過給器あり(新規格と旧規格混走)、市販ハイグリップラジアル装着可、タービン交換不可
3クラス:過給器なし(新規格のみ)、市販セカンドグレードのラジアルまで、改造範囲は東北660選手権3クラスと同等
4クラス:過給器なし(新規格と旧規格混走)、市販ハイグリップラジアル装着可、3クラス以上の改造、2クラスや旧規格なども可
※Sタイヤは全クラス装着不可

トピックは、不成立になることが多かった2クラスに、ダイハツ「コペン」とスズキ「アルトワークス」の3台が参加したこと。初代モデルのL880Kコペンは中古車の価格が安いうえ、純正タービン限定なのでコストを抑えられるのだろうか。燃費を考えると総合優勝は難しいかもしれないが、382号車 SEIWA Aチームが125周を走り切りクラス1位を獲得した。

382号車アルト

なお今シーズンはHA36アルトワークスの参戦が決まっており、燃費で大きなアドバンテージを有するだけに台風の目になりそうである。最大の激戦区である3クラスは、60号車 黒エッセがポールポジション、2番手は東北660選手権のドライバーが集う540号車 Moty’s MKGレーシング、3番手は34号車 海鮮市場 長崎港&Garage34という予選結果からのスタートに。

決勝は60号車 黒エッセがトラブルで長時間のピット作業となり、惜しくもトップ争いからの離脱を余儀なくされてしまう。最終的には淡々と走り続けた540号車 Moty’s MKGレーシングが130ラップで優勝を飾り、2位は燃費にも優れるHA36アルトの311号車 チームARYイトマン アルトが129ラップ、3位は127ラップで同じHA36ながらAGSの363号車 ジジイでも走れるアルトだった。NAも徐々にHA36アルトが増えており、今後10年は主役を張りそうな予感がする。

学生クラスは山形大学の382号車 極貧!ぐる凹愚民が予選2番手から逆転しての優勝を飾り、秋田大学の957号車 PON-52 エッセはポールからポジションを落とすも2位に踏みとどまる。なお3位の725号車 イケダフォーミュラ アルトは125ラップで同一周回という大接戦だった。

ちなみに今季はレギュレーションがひとつ追加され、OBや部外者のドライバーが1名のみに制限される。助っ人に頼るだけでは上位は望めず、チーム全体の底上げが必須だろう。

改造範囲が広く新旧規格を問わないNAの4クラスは、かつて東北660選手権でもチャンピオンに輝いた、760号車 ナローテックヨコハマ耐久アルトが優勝した。2位は東北660選手権の常連がタッグを組んだ829号車 チーム関東 ARYが1周差で、3位は非MTRECのホンダ「トゥデイ」である84号車 巻渕自動車 ルバード トゥデイが同一周回。車種がバラバラなのも4クラスの面白さだ。

* * *

2024年もターボGPはスポーツランドSUGOを含め全4戦、耐久レースはリンクサーキットを加えた全3戦で開催される。参戦を考えている人や雰囲気を知りたい人は、当日に併催される練習会にエントリーするか、エビスサーキット東コースへ見学に行ってみてはいかがだろうか。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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