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なつかしの80年代ポップなホンダ「シティターボ II」通称「ブルドッグ」が免許取得34年目にして人生初のMT車でした

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)

  • 1985年式のホンダ シティターボII。現在の総走行距離は8万km
  • 1981年にデビューしたシティは、翌年9月にターボ仕様を追加設定。さらにその翌年の10月に登場したのが戦闘力を高めたターボIIだ
  • シティターボIIによるワンメイクレースのシティブルドッグレースでは、車体の重心の高さから横転するクルマが相次いだ
  • エンジンの回転数が4000rpm以下でアクセルを全開にすると過給圧が10秒間だけ10%アップするスクランブルブーストを装備
  • ダイナミックフェンダーを装備しているボディは、イベントの開催に合わせて全塗装済み。タイヤはMOMOで、ホイールはブリヂストンのスーパーR・A・Pだ
  • 任天堂のファミコンやタミヤのラジコンといった、シティターボIIと同じ時代に登場したアイテムを披露し、オジサン世代を熱くさせた
  • インテリアのコンディションも申し分なく、フロアマットを新調している以外はオリジナル状態をキープしている
  • 最適な運転姿勢が追求されたバケットシートを装備しており、ロングドライブを楽しんでも疲れない
  • 穴が開いていたマフラーを特注で製作しており、走りの面もなんら問題ない。クルマが動き続けるかぎり、谷保天満宮旧車祭に参加したいそうだ
  • トダクラシックカー同窓会の開催に際し、オートモビル・クラブ・ジャパンの是枝会長が尽力してくれたので、その返礼として今回もACJ主催イベントの谷保天満宮旧車祭に参加

かつて「ブルドッグ」と呼ばれた110馬力のホットハッチ

オートモビル・クラブ・ジャパンが2023年12月10日に東京都国立市の谷保天満宮で開催した「谷保天満宮旧車祭」には、戦前車からスーパーカーまで約190台の名車が集まりました。今回は、グッドコンディションのホンダ「シティターボII」を1年前に購入したというオーナーに話を聞いてみました。

「トダクラシックカー同窓会」を主催する旧車愛好家が1年前に増車

2023年秋に開催されたジャパンモビリティショーで、ホンダは四輪電動モビリティの「SUSTAINA-C Concept」と二輪電動モビリティの「Pocket Concept」を披露。オジサン世代の自動車趣味人は、初代「シティ」と「モトコンポ」をイメージして歓喜し、初代シティのカッコよさを再認識した。

その記憶が新しかったこともあり、谷保天満宮旧車祭で久しぶりに初代シティを見たオジサンたちは目を細め、逆に若者たちは新鮮な気持ちで、かつて「トールボーイ」と呼ばれた小型車のディテールを観察していた。

「この1985年式のホンダ シティターボIIは約1年前に購入しました。現在の総走行距離は8万km。休日にドライブを楽しむ際に乗り、たまに仕事の足として使っています」

そのように話してくれたオーナーの河邉政明さん(52歳)は、2023年の11月に第2回目が実施された「トダクラシックカー同窓会」の主催者で、過去にさまざまなクルマを愛用しつつ、「ブルドッグ」の愛称で親しまれたシティターボIIを増車した。

「知人からのご縁が奇跡的につながって、購入のお話をいただきました。おそらく、クルマのほうがこちらに来たくなって、私が呼ばれた、というか選ばれたのだと思います」

華麗な車歴ながらこれが初めてのMT車、最初はエンスト連発!

河邉さんは、かつて18万円で購入したトヨタ「セリカ コンバーチブル」が手がかかって印象的だったとか、別の意味で手がかかったのはランドローバー「フリーランダー」(初代ソフトトップ3ドア)だった、といった面白い話もしてくれた。

現在はいすゞ「117クーペ」やスバル初代「アルシオーネ」を所有しているが、なんと、シティターボIIが人生初のMT車だったらしく、当初、運転時にかなり苦戦してしまったのだという。

「免許を取って34年目にして初めてのMT車だったので、シティターボIIの引き渡し場所から自宅までエンストしまくりでした! 坂道発進のたびに恐怖を感じ、びくびくしながら運転していましたね」

とはいえ、今ではすっかりシティターボIIの運転に慣れたこともあり、その魅力についてこのように話してくれた。

「現在の軽自動車とほとんど変わらぬサイズに110psという高出力! リアルチョロQそのものの愛らしいシルエットがポイントです。現代版のモトコンポだといえる“タタメルバイク”の搭載を検討しています」

自身にとってクルマは遊園地のアトラクションで、奇跡的なご縁がつながり奥さんの承諾を得られればさらなる増車も考えたい、もしかするかも? ともコメントしてくれた河邉さんは、これからも熱心な自動車趣味人の気持ちがわかる主催者として、トダクラシックカー同窓会を盛り立てていくだろう。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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