オヤジ世代に突き刺さるクルマといえば
濃厚なチューニングの時代を経験したオヤジ世代に突き刺さるマツダ初代「サバンナRX-7」。今や世界が認めて日本が誇るチューニングは、ちょうどこのクルマが真夜中の街道レーサーとして走っていた1980年初頭に花咲き、盛り上がりを見せました。
RE雨宮の原動力となった初代サバンナRX-7
RE雨宮といえば、言わずと知れた「RE雨宮セブン」だが、なかでもマツダ初代サバンナRX-7は代表である雨宮さんにとっても思い出深いクルマである。過去を振り返れば、ストリートゼロヨンが盛んに行われていた時代に数々の伝説を作り、日本自動車研究所高速周回路(通称谷田部)で開催された最高速記録会では、ロータリーエンジン搭載車として初の300km/hオーバーを記録した。言うなれば、初代サバンナRX-7チューンの歩みこそが、RE雨宮の原動力となり、その後に続くGReddyシリーズの道しるべとなったに他ならない。
そして、その数多く打ち出した記録は、われわれに速いクルマこそがカッコ良いという印象を強く与え、当時は珍しかったRE雨宮製のエアロキットは、それを真似しようとするチューニングフリークの間で大ヒット。象徴的なデザインのボンネットやバンパー、リアウイングを装着させるスタイルで一世を風靡した。
東京オートサロン2024に展示されたサバンナRX-7は、その頃の面影を色濃く残していたものであった。ボンネットに装着するエアアウトレットの形状や配置も往年のマシンの姿を彷彿とさせ、フロントバンパーも懐かしの形状を再現しつつ、アンダーパネル等を追加し現代流のアレンジが加えられていた。ただ、懐かしさ満点のクルマというのではなく、その懐かしさの中に最新技術が詰まった1台に仕上がっていた。