一部パーツに中空構造を採用
完成車は見ての通りよく出来ている。むしろスカイライン CKV36型ならではの鋭い表情が強調されて、凄みを感じるほどだ。大胆に張り出したシルエットボディはFRPで作り、箱形フェンダーは造形出しに苦労したということ。出幅については片側75mm広げているので、全幅は1920mmにも達する。また、フロントスポイラーもFRPで成形し、約500mmほどの突き出し量を誇っている。
生徒達が製作したボディカウルはウレタンフォームを使って造形を作り出し、それをマスター型としてFRPで成形していく技法で、一部パーツに中空構造を採用しているのがポイントということ。こうすることによって、FRP単体重量の軽量化になる。
発想はノリに近いものがあるが、製作に関しては真剣で、この姿で走行できるように作り込んでいることにも注目したい。ただのお飾りして出来た張りぼてマシンではないわけだ。
また、シルエットボディのスタイルのカッコよさと共に『西部警察』を意識させる作り込みは、ルーフのパトライト以外にロケットランチャーの装備にも見られた。さすがに弾は発射しないが、こうしたギミックを取り入れた作りにオジサン達の目は釘づけにされたというわけだ。
また、内装にも注目すべき処理が施されていて、助手席から運転席まで覆うコンソールパネルは、『西部警察』に登場したマシンXをイメージとして作り込まれた。大型モニター等を配置して現代風に仕上がっているが、よく見るとパネルがカーボン化してあったり、純正エアコンパネルやスイッチを別の場所に移動するなど、手間をかけて作ったことがよく伝わる。細部の作り込みも申し分なしといった仕上がりだ。