広大な室内空間も整理整頓にぴったり
女子部屋といえば多くの場合が整理整頓されているはずで、カングーの広大な室内空間も整理整頓にぴったり。先代モデルでは前席頭上、後席頭上にもオーバーヘッドコンソールがあり、普段の身の回りの小物から、ちょっとしたアウトドア用品、スポーツ用品の収納力はもう抜群。そうしたものをシートに無造作に置く乱雑さからも解放されるというわけだ。※3代目の現行型では前席頭上のみ。
カングーの荷室の使い勝手の良さは改めて説明するまでもないが、観音開きドアによって、車体後部にスペースのない場所でも荷室の荷物を出し入れしやすく、アウトドア向きカーの定番といっていいSUVよりも荷室フロアがずっと低い(現行型は実測約570mm/メーカー値は594mm。先代は545mm。世界のステーションワゴンの平均値は630mm)。女子でも重い荷物の出し入れが楽々だ。
最近はアウトドアだけでなく車中泊にも熱心な女子が増えているが、カングーはそんな用途にもしっかりと応えてくれる。具体的には、後席格納時のベッド&お座敷スペースは奥行き1880mm×幅1190mm×天井高1111mmと、アウトドアでのリビングスペース、就寝時のほぼセミダブルサイズ(1200mm)のベッドスペースとして大人2人でも十分なスペースが確保されている(後席背もたれ部分にややある角度は、むしろ就寝時の逆流性食道炎対策に役立つ!?)。
現行型で後席頭上のオーバーヘッドコンソールが廃止されているが、そのぶん、車内の居住スペースの天井が高まり、より解放感ある空間がもたらされたともいえるのだ。
安心感と快適感ある走りが楽しめるクルマ
現行型は走行性能も格段に向上。女子でも運転しやすく、ロングドライブでも疲れにくい、安心感と快適感ある走りが楽しめるクルマに進化している。高速走行では新たに加わった先進運転支援機能のACC(アダプティブクルーズコントロール)やレーンキープ機能によって、ストレス最小限のクルージングも楽しめるから文句なし。元気ハツラツのまま遠い目的地に着くことができる。
そして3代目カングーは比較的新しい国産車から乗り換えても、装備、安全性能で劣らず、商品力にも大いに満足できるのである。それに加え、国産ユーティリティカーにないフランス車ならではのオシャレな雰囲気も「追加料金なし」で備わるのだから、今時のサーファー女子、アウトドア女子に人気が出ないほうがおかしい……というわけだ。
街やビーチサイド、アウトドアフィールドで女子が乗っているカングーを見かけると、「分かってるなー」という気持ちと、「お友達になりたい」という衝動に駆られてしまう。もちろん、声などかけませんが(国内のカングーとカングーユーザーが一堂に会する、毎年山中湖湖畔で開催される「カングージャンボリー」の会場に、愛車のカングーに乗っていけば、アリかもだが)。ちょっと残念なのは、3代目になって価格がいきなり高騰したことと、ボディカラーの選択肢が限られることぐらいだろうか。