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ホンダ「エアウェイブ」は便利で安かったのに短命だった理由とは? いまこそ中古車で狙いたいステーションワゴンです

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TEXT: 小鮒康一(KOBUNA Koichi)  PHOTO: AMW

  • エンジンは1.5L 直4SOHCを搭載
  • 初代フィット譲りのセンタータンクレイアウトを持つエアウェイブ
  • タコメーター付きの4連メーター
  • 後席使用時の荷室長は970mm
  • 後席を畳むと、長尺物も積める1810mmの室内長が生まれる
  • ラゲッジの開口幅は1130mm
  • インテリアデザインは鳥が翼を広げる姿をモチーフにしている
  • シートの縫い目をダブルステッチにしたことで上質感を演出している
  • スカイルーフには、高熱線吸収UVカットガラスとプライバシーガラスの合わせガラスを採用した
  • フィットのプラットフォームを流用したエアウェイブ
  • ピラーをブラック・アウトしたグラッシーなガラスエリアが特徴的だ
  • フィット譲りの1.5Lエンジン+CVTを採用
  • 特徴的なフロントマスク

5ナンバーとは思えぬ広々とした室内が魅力的

2005年に登場したホンダ「エアウェイブ」は、初代「フィット」に使用されたプラットフォームを使用したステーションワゴンで、新車価格はエントリーグレードで150万円を切る低価格を実現していました。どのようなクルマだったのでしょうか。

スカイルーフと名付けられた大型ガラスルーフを備えた仕様もあった

現在はステーションワゴンの人気が低迷し、国産メーカーでも1台、また1台とステーションワゴンがラインアップから姿を消しているが、クルマとして考えれば決して魅力のないモデルばかりというわけではなかった。今回紹介するホンダ エアウェイブもそんな不遇の時代に翻弄されたステーションワゴンのひとつと言えるだろう。

2005年4月に登場したエアウェイブは、2002年に終売した「オルティア」以来久々に登場した5ナンバーサイズのステーションワゴンで、ベースとなっているのは初代フィットにも使用されたプラットフォームだった。

初代フィット譲りのセンタータンクレイアウトを持つエアウェイブは、ステーションワゴンということでホイールベースをフィットから100mm延長し、5ナンバーサイズながらしっかりとリアシートにも人が乗れる室内空間を確保。

またフィット譲りのウルトラシートは、リアシートをダイブダウン格納させて広い荷室を実現する「ユーティリティ・モード」、助手席もリクライニングすることで長尺物の積載も可能とした「ロング・モード」、リアシート座面をチップアップさせて背の高いものを積むことができる「トール・モード」、フロントヘッドレストを外して後ろに倒すことで足を延ばしてくつろぐことができる空間が生まれる「リフレッシュ・モード」と、さまざまなシートアレンジをすることが可能となっていた。

またセンタータンクレイアウトの利点を生かし、床面地上高520mmの低床フラットラゲッジスペースを実現するなど、ステーションワゴンとしての基本性能は非常に高いものとなっていたのも特徴だ。

そしてエアウェイブ最大のポイントと言えるのが、「スカイルーフ」と名付けられた大型ガラスルーフを備えた仕様がラインナップされていたことだ。

「上空サプライズ」というキャッチコピーを覚えている人もいるかもしれないが、前後1110mm×左右770mmと、フロントシートからリアシートまでをカバーする大型ガラスルーフ&電動サンシェードを備え、ガラスこそ固定式ながら圧倒的な開放感と、ルーミーな室内空間を実現していたのだ。

またエントリーグレードでは150万円を切る低価格(デビュー時)でありながら、フィット譲りの1.5Lエンジン+CVTのパワートレインやタコメーター付きの4連メーターなど、低グレード感のない装備を誇っていたところも魅力的だった。

ただ、いかんせんステーションワゴンの需要自体がすでに低下していた時代に登場したエアウェイブは、人気車種になることは叶わず2010年夏に販売を終了してしまっている。

とはいえステーションワゴンとしての実力は確かなものがあるので、手ごろで使い勝手のよいコンパクトステーションワゴンをお探しの人はエアウェイブの中古車をチェックしてみてもいいかもしれない。スカイルーフ付きは希少だが、ノーマルルーフモデルであれば、比較的低走行なものでも総額50万円以下のものが複数存在しているはずだ。

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