今後はさらにレストモッドも展開していく予定
また、ゴールドマドンナで提案しているのは美的なものだが、レストモッド(レストアするだけではなく現代の技術とセンスでモディファイすること)も手がけていくそうで、アバルト「595」や「695」のトリブートを展開していきたいのだという。
「フィアット ヌォーヴァ500をベースとして製作し、内外装はオリジナルに忠実に仕上げます。595はクラシケのキットを使い、695のボディに関しては、うちの博物館にある車両で型取りし、トリノにあるカロッツェリアで鉄板の状態から造ってもらいます。エンジンは制御システムをデジタル化するなど、単なる595や695のレプリカではない、違うものという認識にしたいです。うまくいけば、850/1000TCRの提案も考えています。チンクエチェントで実現できる可能性があるものをいろいろやるということです。それが、ビスポークやレストモッドといったメニューですね」
とチンクエチェント博物館の伊藤さんは語る。
旧車を長く愛用していくためのアイテムも提案
チンクエチェント博物館のブースでは、ゴールドマドンナの車両のみならず、クルマにより長く、心地よく乗り続けられる技術として、灯(あかり)触媒によるフォトンフレッシュというコーティング剤も提案。これは、施工することで車内の除菌、消臭、防汚効果が半永久的に持続するもので、クルマの中がずっと清潔で快適な空間になるのだという。
また、窓ガラスに貼付すると紫外線を100%カットできるコボテクトサンブロックフィルムも提案。こちらは紫外線による車内インテリアの劣化を防ぎ、レザーシートなどの美観や質感を守ることで、より長いユーザーの愛着に応えるそうだ。コボテクトサンブロックフィルムは、それと同時に赤外線も99%カットし、車内温度の上昇を抑制。エアコンが無いクルマの強い味方になってくれる。
チンクエチェント博物館は、さまざまな技術を投入することで貴重なクラシックカーの次世代を担うことも考えているのであった。