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ブレーキが「キーキー」鳴きだしたら…不快な原因と対策方法を伝授します。ブレーキパッドの交換時期の目安は?

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: AMW

  • ブレーキング時に「キーキー」鳴るのは、水分の付着もしくは故障が疑われる
  • 多くはブレーキローターのサビが原因だ
  • ブレーキを踏むたびに異音がするようなら、点検が必要だ
  • 新品のパッドの厚みはおよそ10mm。それが1/2の5mmぐらいになると交換時期だ
  • スポーツ用のパッドに交換している人は「キーキー」と鳴りやすい

ブレーキ鳴きには水分やサビの影響と故障の2パターンに分かれる

街なかで見かけるクルマの中には信号で停車するときに「キー」とブレーキが鳴く場合があります。車内からも車外からも聞こえるほど大きな音なだけに驚くと思いますが、「キーキー音」にはいくつかの原因があるのをご存知でしょうか。

「カタカタ音」や振動を感じたらトラブルの可能性も

寒い季節になると朝一番の走り始めで、ブレーキがキーキーと異音を発するときがある。これは一体……。走り出してしばらくすると異音が消えるようなら、とくに不具合ではないので安心していい。パッドとローターが冷えて適正温度から外れていたり、ローター表面の水分やサビの影響なので、数回ブレーキを踏んで、ブレーキが温まれば問題ない。

しかし、ブレーキを踏むたびに異音がするようなら、点検が必要だ。まず考えられるのは、パッドが摩耗してきて、ウェアインジケーターが当たっているケース。これは摩耗を知らせるセンサーなので、パッドの残量を確認して、減っているようならパッド交換を行う。新品のパッドの厚みはおよそ10mm。それが1/2の5mmぐらいになると交換時期となる。残量が3mm以下になったら迷わず交換だ。

ほかにもパッドのあたりが悪い、パッドのバックプレートと振動低減および断熱のためのシム(アンチスキール・シム)に塗布するブレーキグリスが切れると、共振音が鳴ることがある。

ブレーキパッドが減り、角が立ってくるとあたりが悪く、ブレーキが鳴くためパッドの面取り作業を行う必要がある。またグリス切れの場合、バックプレートとシムをブレーキクリーナーなどでキレイにしたうえで、新しいグリスを塗布すればOK。

また、欧州車や一部のスポーツカー、あるいはスポーツ用のパッドに交換している人は、パッドの素材の性質(メタル系など)で、音が出やすいケースもある。これは耐フェード性やタッチの良さとトレードオフになっているので、異音については目をつぶるか、「鳴き」を抑えたアフターパーツのスポーツパッドに交換するしかない。

問題なのは、ブレーキを踏んだときに、「カタカタ」と断続的な異音が出て、ペダルにも振動が伝わってきた場合。これはブレーキローターにクラックや歪みが発生している可能性が大。すぐに整備工場に持ち込んで点検してもらおう。

その他、ブレーキペダルを踏んだとき、車内から「キコキコ」「キーキー」と聞こえてきたら、ペダルの付け根のグリス切れ、あるいはペダルブッシュの損耗の疑いがある。グリスアップだけなら簡単にできるので、ディーラーなどで相談をして解決したい。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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