わずか1秒で見る者を驚かるスタイリングに注目
2024年3月13日、ブラバスはメルセデスAMG S63 E Performanceをベースにチューニングしたモデル「930」をリリースしました。ハイブリッドシステムと組み合わせる同車のパワーユニットの最高出力は930psを発揮し、0‐100km/hは3.2秒と驚く速さです。どのようなニューニングが施されているのでしょうか。
V型8気筒ツインターボエンジンからは930psを発揮
「Vollkommen」は英語では「Perfect」に相当する「完全な」、あるいは「申し分のない」といった意味を持つドイツ語だ。このまさに自らVollkommenと宣言した、メルセデス・ベンツをベースとしたチューニングカー、いや彼らのカテゴリーではスーパーカーに属するニューモデルを先日発表したのは、メルセデス・チューナーの中では誰もが認めるハイエンドの座に君臨するブラバス。「ブラバス930」というシンプルなネーミングが与えられたニューモデルは、はたしてどれだけ魅力的であり、また完全なスーパーカーなのだろうか。
ブラバス930のベースとなっているのは、メルセデスAMGのS 63 E Performance。4Lの排気量を持つV型8気筒ツインターボエンジンは、612psの最高出力と900Nmの最大トルクを発生すると同時に、ハイブリッドモジュールを組み合わせることで、さらに188psの最高出力と320Nmのエクストラを得る。スーパー・エクスクルーシブ・サルーンを、ブラバスはいかにチューニングしていったのか。
パワーユニットは、伝統的な燃焼技術と最先端の電気駆動技術の組み合わせにより、システム全体の最高出力を930ps、最大トルクを1510Nmにまで増強。その結果オーナー自身が運転する時はもちろん、パッセンジャーとしてドライブを経験する時にも、常識を覆す、思わず息を飲むようなパフォーマンスを発見するようになることは間違いない。
駆動方式が4WDであることも功を奏して、停止状態から100km/hまでの加速はわずかに3.2秒。それが約2600kgという乾燥重量を持つヘビー級のモデルであることを知れば、驚きはさらに増すに違いない。ちなみに最高速は電子制御によるリミッターの作動で290km/hに制限されている。