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地下65メートルの大洞窟に結婚式場とスイートルーム!? 人とは違う体験なら「グランドキャニオン・キャバーン」がオススメ【ルート66旅_45】

地下65メートルの大洞窟に結婚式場とスイートルーム!? 人とは違う体験なら「グランドキャニオン・キャバーン」がオススメ【ルート66旅_45】

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭(SATO Kei)

  • レストランやギフトショップも備えたグランドキャニオン・キャバーン。出迎える恐竜はダイナソー・キャバーン時代の名残だろうか
  • アリゾナ州の北部は恐竜の化石がよく発掘されるらしい。見つかった場所は不明だが屋内にはティラノサウルスの頭骨が飾ってある
  • 宿泊に食事に買い物、そして探検も楽しめるグランドキャニオン・キャバーン。ツアーも何種類かあるのでぜひチャレンジしてみよう
  • 同じく屋内に展示されている世界最大という鞍。大人ふたりが座っても余るほどのサイズで、馬じゃなく恐竜に付けるのがベストかも
  • 乾燥しているだけに鍾乳石は皆無に近い。ドライ・キャバーンと呼ばれる湿気のない洞窟は、世界の洞窟のうち3%しかないとのこと
  • 洞窟に泊まったら食事はここで。メニューは地上のレストランと一緒で、私のオススメはサウスウェスト・ベーコン・チーズバーガー
  • 1960年代にふたり分の遺骨が発見された場所。調査したところ付近で暮らすネイティブアメリカンで、吹雪で洞窟から出られなかったらしい
  • ミイラと化してしまったボブキャット。オオヤマネコの1種で体長は65~105cm、亜種を含めアメリカ合衆国の大部分に生息している
  • 洞窟内の気温は61.5℉つまり約16℃と、やや肌寒さを感じるレベル。それはいいけど湿度が71%はあり得ない。機械の故障だろうか?
  • 洞窟から脱出しようともがく巨大なエレモテリウム。写真の中央から少し左に付けられた無数の白い引っ掻き傷がその痕跡とのことだ
  • 大量に備蓄された飲料水や医薬品。現在でも定期的に入れ替えられているのだろうか。これらが役立つ日が来ないことを願うばかりだ
  • キャバーン・スイート。写真では見えないがシャワーブースもある。地下65mだけどテレビは見られるしWi-Fiも普通に使えるそうだ
  • 地下にある結婚式場。大きくはないがステージと数十人を収容できる客席があり、音楽のミニ演奏会などに使われることもあるようだ

アリゾナ州西部の大洞窟、グランドキャニオン・キャバーン

広大なアメリカを東西2347マイル(3755km)にわたって結ぶ旧国道「ルート66」をこれまで5回往復した経験をもつ筆者が、ルート66の魅力を紹介しながらバーチャル・トリップへご案内。イリノイ州シカゴから西に向かい、見どころの多いアリゾナ州へ。ルート66復活の街として有名なセリグマンを後にし、さらに西へと向かいます。

地下65mの世界までイッキに降りるダイナミックさが魅力

セリグマンのわが家「ステージコーチ66モーテル」を出て、ルート66の旅はアリゾナとカリフォルニアの州境へ向かう。その途中にも立ち寄りたい場所はいくつかあり、代表といえるのがセリグマンから30分の距離にある、洞窟「グランドキャニオン・キャバーン」だ。

まずはネーミングの由来から説明しよう。グランドキャニオン国立公園とは直線でも120kmほど離れており、単に世界的な知名度を誇る観光スポットにあやかったわけではない。6500万年より前に形成されたといわれる石灰岩の洞窟で、どこに通じているか調べようと探検隊が内部で煙を焚いた。すると遠く離れたグランドキャニオンの一部から煙が上がり、地下通路がはるか北まで伸びていることが証明されたそうだ。

ウォルター・ベックなる人物が1927年に発見した。当初は「ヤンパイ・キャバーン」という名称だったが後に「ココニノ・キャバーン」へと変更、さらに「ダイナソー・キャバーン」を経て、グランドキャニオン・キャバーンに落ち着いた。

洞窟は観光用に開放されておりガイド付きのツアー、さらにレストランやモーテルなども併設している。ツアーは英語だが私が行ったときは2回とも日本語のパンフレットがあり、それを見ながら地質やかつて住んでいた古代生物の話を聞くことができた。前に紹介した「メラメック・キャバーン」のように美しい鍾乳石こそないものの、大型のエレベーターに乗って地下65mの世界までイッキに降りるダイナミックさや、古代生物の痕跡や洞窟内に作られたホテルや冷戦時代の名残りである物資の備蓄など、見るべきモノは非常に多く、休日には団体客を乗せたツアーバスも多く訪れるとのことだ。

古代生物の痕跡もいたるところに残る

洞窟内に実物大の人形があるのはエレモテリウムと呼ばれる、新生代第四紀更新世に南北アメリカで生息していたオオナマケモノの仲間。大きさはなんと6~8mで鋭い鉤爪を持つが大人しい性質の草食動物で、3tの体重が災いし現代のナマケモノのように木登りはできなかったらしい。洞窟内では骨と壁に引っ掻いた爪痕が発見されており、何かの拍子で地面を踏み抜き洞窟に転落した個体が、脱出しようともがいたものの力尽きたと言われている。

もっと生々しいのはボブキャットのミイラ。洞窟内は乾燥していることに加え気温も低く、腐敗せずミイラ化するのに適した環境だ。1850年ごろに死亡したと推定されており、洞窟の奥深くで永遠の眠りについている。

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